孫帰る湯船に菖蒲そのまんま 森戸しうじ
釣糸のわずかに揺れて風五月
ベランダに増えて五本の鯉のぼり
あるなしの風つかまへて藤の花 木村宏一
ゆうらゆら風にまかせて虞美人草
野草園香り漂ふ薄暑かな
村中の一斉清掃五月来る 湯沢正枝
甘酒のすすむ発酵睦みあふ
カート押し店内めぐる薄暑かな
夫々に艶を競いて薔薇の苑 駒田暉風
白雲をゆつたり映し水温む 石崎そうびん
降り止みて春日みづえの隅々へ
春光や沖に島置く三河湾
徹夜して鐘良く響く薄暑かな 石川順一
鉄線花白と紫なりしかな
母の日の一番星に手を合はす 橋本幹夫
稚児舞のはしやぎて神田祭かな
貝に耳澄ませば里の祭笛
石臼のまはる店先新茶の香 池下よし子
うつかりと黴のはびこる塩麹
六甲の山青あをと梅雨晴間
手遊びの八十八夜歌ひ継ぐ 山口美琴
渋滞は農協まつり麦の秋
町おこし田んぼアートの田植かな
奈良井過ぎ九十九折なり青葉風 足立山渓
門前に綿菓子買ふや街薄暑
勝手口開ければ柚の花匂ふ
紫の雨の雫や鉄線花 志村万香
富士山の高さに夏の雲湧けり
水芭蕉白きことなお哀しけれ
菖蒲湯や手を抜いてやる指相撲 清水恵山
実演の新茶の手揉みしなやかに
田植待つ雲を浮かせて水鏡
塀越しに顔を出したる鉄線花 筒井省司
川跨ぎ横一線に鯉幟
急がねば車が来るぞ蝸牛
結び目の甘き粽や一人つ子 田村公平
向かひ風吸つては泳ぐ鯉幟
匂ひ立つボートのペンキ夏来る
補陀落を目指す岬や雲の峰 渡邉春生
足摺の卯波逆巻く巌かな
・・・・・・・ 選者詠 野田ゆたか ・・・・・・・
かうしてはおれぬ憲法記念の日
何釣るか浦島草の竿延ばし
あをあをと名草醜草夏に入る
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
宏一撮影/藤
宏一撮影/杜若
宏一撮影/桐
これら写真は、出句函のものを複写しました。
写真をクリックすると拡大します。
「月刊清月」では、相対評価は行い
佳句作者順に登載しています。
平成25年5月句会 インターネット俳句清月俳句会 清月は、有季定型の伝統俳句の会です。seigetu haiku May 2013 ・菖蒲の俳句 孫帰る湯船に菖蒲そのまんま 森戸しうじ・風五月の俳句 釣糸のわずかに揺れて風五月 森戸しうじ・鯉幟の俳句 ベランダに増えて五本の鯉のぼり 森戸しうじ・藤の俳句 あるなしの風つかまへて藤の花 木村宏一・虞美人草の俳句 ゆうらゆら風にまかせて虞美人草 木村宏一・薄暑の俳句 野草園香り漂ふ薄暑かな 木村宏一・五月の俳句 村中の一斉清掃五月来る 湯沢正枝・甘酒の俳句 甘酒のすすむ発酵睦みあふ 湯沢正枝・薄暑の俳句 カート押し店内めぐる薄暑かな 湯沢正枝・薔薇の俳句 夫々に艶を競いて薔薇の苑 駒田暉風・水温むの俳句 白雲をゆつたり映し水温む 石崎そうびん・春日の俳句 降り止みて春日みづえの隅々へ 石崎そうびん・春光の俳句 春光や沖に島置く三河湾 石崎そうびん・薄暑の俳句 徹夜して鐘良く響く薄暑かな 石川順一・鉄線花の俳句 鉄線花白と紫なりしかな 石川順一・母の日の俳句 母の日の一番星に手を合はす 橋本幹夫・神田祭の俳句 稚児舞のはしやぎて神田祭かな 橋本幹夫・祭り笛の俳句 貝に耳澄ませば里の祭笛 橋本幹夫・鉄線花の俳句 紫の雨の雫や鉄線花 志村万香・夏雲の俳句 富士山の高さに夏の雲湧けり 志村万香・水芭蕉の俳句 水芭蕉白きことなお哀しけれ 志村万香・新茶の俳句 石臼のまはる店先新茶の香 池下よし子・黴の俳句 うつかりと黴のはびこる塩麹 池下よし子・梅雨はれまの俳句 六甲の山青あをと梅雨晴間 池下よし子・八十八夜の俳句 手遊びの八十八夜歌ひ継ぐ 山口美琴・麦の秋の俳句 渋滞は農協まつり麦の秋 山口美琴・田植えの俳句 町おこし田んぼアートの田植かな 山口美琴・菖蒲湯の俳句 菖蒲湯や手を抜いてやる指相撲 清水恵山・新茶の俳句 実演の新茶の手揉みしなやかに 清水恵山・田植えの俳句 田植待つ雲を浮かせて水鏡 清水恵山・鉄線花の俳句 塀越しに顔を出したる鉄線花 筒井 省司・鯉幟の俳句 川跨ぎ横一線に鯉幟 筒井 省司・かたつむりの俳句 急がねば車が来るぞ蝸牛 筒井 省司・ちまきの俳句 結び目の甘き粽や一人つ子 田村公平・鯉幟の俳句 向かひ風吸つては泳ぐ鯉幟 田村公平・夏来るの俳句 匂ひ立つボートのペンキ夏来る 田村公平・雲の峰の俳句 補陀落を目指す岬や雲の峰 渡邉春生・卯浪の俳句 足摺の卯波逆巻く巌かな 渡邉春生・青葉風の俳句 奈良井過ぎ九十九折なり青葉風 山渓・薄暑の俳句 門前に綿菓子買ふや街薄暑 山渓・柚子の花の俳句 勝手口開ければ柚の花匂ふ 山渓・憲法記念日の俳句 かうしてはおれぬ憲法記念の日 野田ゆたか・浦島草の俳句 何釣るか浦島草の竿延ばし・夏に入るの俳句 あをあをと名草醜草夏に入る