一枚となりし田を植ゑ老農夫 森戸しうじ
田水張る園児ら雲のなかに居て
軽トラに小躍りしてる早苗束
笹百合の精に惹かれて藪の中 木村宏一
紫陽花や朝改暮変ありしかな
伊勢挟み江戸と肥後咲く菖蒲苑 駒田暉風
風流な名札連ねて花菖蒲
一滴も余さず降つて梅雨晴間
老鶯や長瀞下る船の音 酒井牧人
タクト振る指揮者の顔や玉の汗
万緑や東宮御所の塀の内
輝ける聖マリア像五月来る 石アそうびん
四阿の椅子は陶製青葉寒
白藤や反戦説きし僧の記事
田植前部外者なれど緊張す 石川順一
さくらんぼ狩の帰りはねむ過ぎて
青葉騒職場の女のよく喋る 橋本幹夫
梅雨晴間ぶらり垂れたる象の鼻
守宮這ふ造酒屋の蔵の壁
十才も若く言はれて五月晴 橋本典子
初恋の甘酸つぱくて草苺
殿のすこし離れて蟻の道
運河行く小舟や雲の峯を割り 金城博之
梅雨空の鴉やペンキ塗つたろか
緑蔭に入らば潤ふ人の影
球場のこゑ湧きあがる雲の峰 池下よし子
アルバムの鳩追ふ吾子や夏帽子
父の日の父参観の園庭に
雨上り風生れ来て夏の蝶 山口美琴
賑合ふて体験学習甘藷植う
イベントの準備整ひ蛍待つ
花辛夷カーブミラーはそつぽ向く 足立山渓
深大寺季はながれて夏の風 志村万香
旅立ちの友にうすものそつと掛け
蛍狩いのち短き灯を惜しむ
釣あげて針外すとき鮎香る 清水恵山
五月雨や小さな傘が殿に
手抜きせる庭の盆梅実を持ちて
梅雨霧の湖渡り来る早さかな 野田ゆたか
青鷺の佇む水面暮色濃し
ほどけゆく舎利礼文の五月闇
宏一撮影/笹百合
宏一撮影/紫陽花
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
これら写真は、出句函のものを複写しました。
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平成23年6月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。田植の俳句 一枚となりし田を植ゑ老農夫 森戸しうじ。田水張るの俳句 田水張る園児ら雲のなかに居て 森戸しうじ。早苗束の俳句 軽トラに小躍りしてる早苗束 森戸しうじ。笹百合の俳句 笹百合の精に惹かれて藪の中 木村宏一。紫陽花の俳句 紫陽花や朝改暮変ありしかな 木村宏一。菖蒲苑の俳句 伊勢挟み江戸と肥後咲く菖蒲苑 駒田暉風。花菖蒲の俳句 風流な名札連ねて花菖蒲 駒田暉風。梅雨晴間の俳句 一滴も余さず降つて梅雨晴間 駒田暉風。老鴬の俳句 老鶯や長瀞下る船の音 酒井牧人。玉の汗の俳句 タクト振る指揮者の顔や玉の汗 酒井牧人。万緑の俳句 万緑や東宮御所の塀の内 酒井牧人。五月の俳句 輝ける聖マリア像五月来る 石アそうびん。青葉寒の俳句 四阿の椅子は陶製青葉寒 石崎そうびん。白藤の俳句 白藤や反戦説きし僧の記事 石崎そうびん。田植前の俳句 田植前部外者なれど緊張す 石川順一。さくらんぼの俳句 さくらんぼ狩の帰りはねむ過ぎて 石川順一。青葉の俳句 青葉騒職場の女のよく喋る 橋本幹夫。梅雨晴間の俳句 梅雨晴間ぶらり垂れたる象の鼻 橋本幹夫。守宮の俳句 守宮這ふ造酒屋の蔵の壁 橋本幹夫。五月晴れの俳句 十才も若く言はれて五月晴 橋本典子。草苺の俳句 初恋の甘酸つぱくて草苺 橋本典子。蟻の道の俳句 殿のすこし離れて蟻の道 橋本典子。雲の峰の俳句 運河行く小舟や雲の峯を割り 金城博之。梅雨空の俳句 梅雨空の鴉やペンキ塗つたろか 金城博之。緑蔭の俳句 緑蔭に入らば潤ふ人の影 金城博之。雲の峰の俳句 球場のこゑ湧きあがる雲の峰 池下よし子。夏帽子の俳句 アルバムの鳩追ふ吾子や夏帽子 池下よし子。父の日の俳句 父の日の父参観の園庭に 池下よし子。夏の蝶の俳句 雨上り風生れ来て夏の蝶 山口美琴。芋植うの俳句 賑合ふて体験学習甘藷植う 山口美琴。蛍の俳句 イベントの準備整ひ蛍待つ 山口美琴。辛夷の花の俳句 花辛夷カーブミラーはそつぽ向く 足立山渓。夏の風の俳句 深大寺季はながれて夏の風 志村万香。羅の俳句 旅立ちの友にうすものそつと掛け 志村万香。蛍狩の俳句 蛍狩いのち短き灯を惜しむ 志村万香。鮎の俳句 釣あげて針外すとき鮎香る 清水恵山。五月雨の俳句 五月雨や小さな傘が殿に 清水恵山。梅の実の俳句 手抜きせる庭の盆梅実を持ちて 清水恵山。梅雨霧の俳句 梅雨霧の湖渡り来る早さかな 野田ゆたか。青鷺の俳句 青鷺の佇む水面暮色濃し 野田ゆたか。五月闇の俳句 ほどけゆく舎利礼文の五月闇 野田ゆたか。p管理人 野田ゆたか。