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  いづこにも吹き続けてよ木の芽風 森戸しうじ
    春休み半旗掲げて二十日過ぐ
 
     花さそう疎水の流れ音高し 木村宏一
   花咲きてなごむ心のあることも
   花吹雪ピンクに染めて古都の空
 
  竹の子膳今朝堀たてともてなさる 湯澤正枝
     早朝の山の吐くいき若葉風
     風とても余震と思ふ春寒し
 
       元庄屋桜若葉を額縁に 駒田暉風
     椎若葉右に曲がれば村役場
     若葉光水に映りて瀬で弾け
 
     大学の始祖像深き青葉かな 酒井牧人
    老鶯のテナー響きて美声かな
     風薫る静かな森の多摩御陵
 
      鰭捩じり反転の鯉葦の角 石崎そうびん
      蝋梅の光に溶けて影淡し
     自分史は最終章へおぼろ月
 
    走りても歩きても薺風に揺れ 石川順一
     精神の格闘を呼ぶ修司の忌
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    煌めける空へ相思の黄蝶かな 橋本幹夫
   みちのくのどこか杏の花ざかり
      擦れ違ふ造幣局の花の下
 
    有り余る息をこらへて石鹸玉 橋本典子
   スカートを履く児履かぬ児磯遊
  そよ風はバッキンガムに昭和の日
 
    鍬先の筍ひよいと投げ寄こし 金城博之
     昏き街春の夕焼立てかけて
   昨晩の落花も今朝のしづかかな
 
     通抜け出でて母校や花の川 池下よし子
   雨けぶる塔のクルスやリラの花
      王室の婚儀厳か春闌けり
 
  雀の子ふわつと降りてスキップす 山口美琴
     花冷や被災地の海静かなる
   三つ葉芹ごまの香控へし小鉢盛
 
    ことごとく浅蜊舌出す真夜厨 足立山渓
      早蕨や夕日の残る塩の道
      果実にも個室与ふや袋掛
 
     行間を行きつ戻りつ目借時 清水恵山
      囀の中にもありて小諍ひ
     原発の復興遅々と日永かな
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宏一撮影/桜
    アネモネや三角屋根の白き家 清流令子
 
      四月馬鹿男の嘘は底浅し 野田ゆたか
     朧夜の虚実の境模糊として
     活花の天に据ゑられ葱坊主
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選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
宏一撮影/桜
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これら写真は、出句函のものを複写しました。
写真をクリックすると拡大します。
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平成23年4月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。木の芽の俳句 いづこにも吹き続けてよ木の芽風 森戸しうじ。春休みの俳句 春休み半旗掲げて二十日過ぐ 森戸しうじ。花の俳句 花さそう疎水の流れ音高し 木村宏一。花咲くの俳句 花咲きてなごむ心のあることも 木村宏一。花吹雪の俳句 花吹雪ピンクに染めて古都の空 木村宏一。竹の子の俳句 竹の子膳今朝堀たてともてなさる 湯澤正枝。青葉風の俳句 早朝の山の吐くいき若葉風 湯澤正枝。春寒しの俳句 風とても余震と思ふ春寒し 湯澤正枝。桜若葉の俳句 元庄屋桜若葉を額縁に 駒田暉風。椎若葉の俳句 椎若葉右に曲がれば村役場 駒田暉風。若葉光の俳句 若葉光水に映りて瀬で弾け 駒田暉風。青葉の俳句 大学の始祖像深き青葉かな 酒井牧人。老鴬の俳句 老鶯のテナー響きて美声かな 酒井牧人。風薫るの俳句 風薫る静かな森の多摩御陵 酒井牧人。芦の角の俳句 鰭捩じり反転の鯉葦の角 石崎そうびん。蝋梅の俳句 蝋梅の光に溶けて影淡し 石崎そうびん。朧月の俳句 自分史は最終章へおぼろ月 石崎そうびん。なずなの俳句 走りても歩きても薺風に揺れ 石川順一。修司忌の俳句 精神の格闘を呼ぶ修司の忌 石川順一。黄蝶の俳句 煌めける空へ相思の黄蝶かな 橋本幹夫。杏子の花の俳句 みちのくのどこか杏の花ざかり 橋本幹夫。花の俳句 造幣局の俳句 擦れ違ふ造幣局の花の下 橋本幹夫。石鹸玉の俳句 有り余る息をこらへて石鹸玉 橋本典子。磯遊びの俳句 スカートを履く児履かぬ児磯遊 橋本典子。昭和の日の俳句 そよ風はバッキンガムに昭和の日 橋本典子。筍の俳句 鍬先の筍ひよいと投げ寄こし 金城博之。春夕焼けの俳句 昏き街春の夕焼立てかけて 金城博之。落花の俳句 昨晩の落花も今朝のしづかかな 金城博之。花の川の俳句 通抜け出でて母校や花の川 池下よし子。リラの花の俳句 雨けぶる塔のクルスやリラの花 池下よし子。春闌けるの俳句 王室の婚儀厳か春闌けり 池下よし子。雀の子の俳句 雀の子ふわつと降りてスキップす 山口美琴。花冷えの俳句 花冷や被災地の海静かなる 山口美琴。三つ葉芹の俳句 三つ葉芹ごまの香控へし小鉢盛 山口美琴。浅蜊の俳句 ことごとく浅蜊舌出す真夜厨 足立山渓。早蕨の俳句 早蕨や夕日の残る塩の道 足立山渓。袋掛けの俳句 果実にも個室与ふや袋掛 足立山渓。目借時の俳句 行間を行きつ戻りつ目借時 清水恵山。囀りの俳句 囀の中にもありて小諍ひ 清水恵山。日永の俳句 原発の復興遅々と日永かな 清水恵山。アネモネの俳句 アネモネや三角屋根の白き家 清流令子。四月馬鹿の俳句 四月馬鹿男の嘘は底浅し 野田ゆたか。朧夜の俳句 朧夜の虚実の境模糊として 野田ゆたか。葱坊主の俳句 活花の天に据ゑられ葱坊主 野田ゆたか。H p管理人 野田ゆたか。