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     全身に風を纏ひて春を聴く 長嶺 勇
    馥郁とふくらむ木蓮日和かな
      貸農園花菜一畝まつ盛り
 
      二月尽土塀崩れし式内社 森戸しうじ
   路地裏をまつすぐ抜けて梅香る
 
      報道の間違い訂し桜咲く 木村宏一
    雪柳重みに耐えていたりけり
 
    紅白の帳を垂らしうめ枝垂る 駒田暉風
    梅の花枝垂れて白き苑となる
    桃の花活けて寿ぐ部屋になり
 
   佐保姫に願いをかけて別れたる 竹松すすむ
    昨日今日蕾に積もる黄砂かな
     花灯路魅せられ歩く春の宵
 
   芽吹き雨粗朶を離るゝ鮒の群れ 岩本和行
     吹き荒ぶ尾上の浜や雁帰る
      杉葉焼く烟や春の高曇り
 
      帰る鶴仰ぎ唄えり望郷歌 酒井幸雄
     釣成果上がらぬ礒の冴返り
     鯉緋絢動き初めけり水温む
 
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    また独り触れてゆく人含羞草 野田ゆたか
    貨物船東風に寄せられ接岸す
     卒業や雲は遥かに山を越ゆ
 
しうじの句

式内社=しきないしゃ。延喜式の神名帳に記載されている神社。

すすむの句

花灯路=かとうみち。

   花灯=ラットアップされた施設・催し物・夜桜の場所まで

  の街路脇・石段脇などに置かれる灯(電灯式の雪洞)。京都東

  山花灯路(3月中旬)・京都嵐山花灯路(12月中旬)。
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
宏一撮影/雪柳
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この写真は、出句函のものを複写しました。
平成19年3月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。春の俳句 全身に風を纏ひて春を聴く 長嶺 勇。木蓮の俳句 馥郁とふくらむ木蓮日和かな 長嶺 勇。花菜の俳句 貸農園花菜一畝まつ盛り 長嶺 勇。二月尽の俳句 二月尽土塀崩れし式内社 森戸しうじ。梅香るの俳句 路地裏をまつすぐ抜けて梅香る 森戸しうじ。桜咲くの俳句 報道の間違い訂し桜咲く 木村宏一。雪柳の俳句 雪柳重みに耐えていたりけり 木村宏一。枝垂梅の俳句 紅白の帳を垂らしうめ枝垂る 駒田暉風。梅の花の俳句 梅の花枝垂れて白き苑となる 駒田暉風。桃の花の俳句 桃の花活けて寿ぐ部屋になり 駒田暉風。佐保姫の俳句 佐保姫に願いをかけて別れたる 竹松すすむ。黄沙の俳句 昨日今日蕾に積もる黄砂かな 竹松すすむ。春の宵の俳句 花灯路魅せられ歩く春の宵 竹松すすむ。芽吹きの俳句 芽吹き雨粗朶を離るゝ鮒の群れ 岩本和行。雁帰るの俳句 吹き荒ぶ尾上の浜や雁帰る 岩本和行。春曇の俳句 杉葉焼く烟や春の高曇り 岩本和行。帰る鶴の俳句 帰る鶴仰ぎ唄えり望郷歌 酒井幸雄。冴返るの俳句 釣成果上がらぬ礒の冴返り 酒井幸雄。水温むの俳句 鯉緋絢動き初めけり水温む 酒井幸雄。含羞草の俳句 また独り触れてゆく人含羞草 野田ゆたか。東風の俳句 貨物船東風に寄せられ接岸す 野田ゆたか。卒業の俳句 卒業や雲は遥かに山を越ゆ 野田ゆたか。Hp管理人 野田ゆたか。