立春と声に明るき響きかな 長嶺 勇
紅白の梅にポーズの老夫婦
梅林の吹上ぐ風に佇みぬ
絵馬堂に並び掛けたる春隣 森戸しうじ
菜の花忌六万冊にある宇宙
鹿寄せのホルン響くや春の風 木村宏一
報道に乗せられ梅見野点かな
千鳥足顔をあげれば春の雨
冬日和少し眠た気な昼の月 駒田暉風
冬麗少し気になる無精髭
塀の上猫は細目に冬麗
夢繋ぐ今帰仁城の桜かな 松竹すすむ
ぎーぎーと孫と鞦韆揺らしけり
二ン月や朱肉貼りつく蔵書印 岩本和行
独活蕨早く出てこよ祭膳
黒雲の脚早まりて鰤起し
春立つや生駒麓に水の音 野田ゆたか
梅の香や家路の夜風やはらかし
仄かなる香をもて誘ふ野梅かな
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
しうじの句
菜の花忌=なのはなき。平成8年2月12日没。司馬遼太郎の忌。
小説家。本名、福田定一。大阪生れ。大阪外大卒。
著書:「国盗り物語」「竜馬がゆく」「坂 の上の雲」など
すすむの句
今帰仁城=なきじんじょう。沖縄県国頭郡今帰仁城村に城址がある。
鞦韆=しゅうせん。秋千とも。ぶらんこのこと。
和行の句
鰤起し=ぶりおこし。北陸の鰤漁期(10月→2月)に鳴る雷。
この雷鳴がすると、豊漁の前兆と言われている。
宏一撮影/鹿寄せ
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この写真は、出句函のものを複写しました。
平成19年2月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。立春の俳句 立春と声に明るき響きかな 長嶺 勇。梅の俳句 紅白の梅にポーズの老夫婦 長嶺 勇。梅林の俳句 梅林の吹上ぐ風に佇みぬ 長嶺 勇。春隣の俳句 絵馬堂に並び掛けたる春隣 森戸しうじ。名の花忌の俳句 菜の花忌六万冊にある宇宙 森戸しうじ。春の風の俳句 鹿寄せのホルン響くや春の風 木村宏一。野点の俳句 梅見の俳句 報道に乗せられ梅見野点かな 木村宏一。春の雨の俳句 千鳥足顔をあげれば春の雨 木村宏一。冬日和の俳句 冬日和少し眠た気な昼の月 駒田暉風。冬麗の俳句 冬麗少し気になる無精髭 駒田暉風。冬うららの俳句 塀の上猫は細目に冬麗 駒田暉風。桜の俳句 夢繋ぐ今帰仁城の桜かな 松竹すすむ。鞦韆の俳句 ぎーぎーと孫と鞦韆揺らしけり 竹松すすむ。二月の俳句 二ン月や朱肉貼りつく蔵書印 岩本和行。独活の俳句 蕨の葉句 独活蕨早く出てこよ祭膳 岩本和行。鰤起こしの俳句 黒雲の脚早まりて鰤起し 岩本和行。春立つの俳句 春立つや生駒麓に水の音 野田ゆたか。梅の香やの俳句 梅の香や家路の夜風やはらかし 野田ゆたか。野梅の俳句 仄かなる香をもて誘ふ野梅かな 野田ゆたか。Hp管理人 野田ゆたか。