根来寺の雨の参道散紅葉 長嶺 勇
朴落葉踏みて大きさ知ることも
犬小屋の奥まで日差す小春かな
袴児のぬかるみ選ぶ七五三 木村宏一
神域に色刷り合す紅葉かな
御油の松借景にして柿たわわ 駒田暉風
ここに元陣屋在りしと柿熟す
銀杏の実落つる音あり裏参道
妻眠る身延の紅葉セピア色 竹松すすむ
着膨の電車で気付くなにやかや
木枯や足の向きたる縄のれん
立冬の角きつちりと図面引く 野田ゆたか
気兼なき余生勤労感謝の日
縁に出て足の爪つむ小春かな
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
勇の句
根来寺=ねごろじ。和歌山県那賀郡岩出町根来にある。
豊臣秀吉に焼き打ちされたが、徳川頼宣の保護を受けて中興。
暉風の句
御油=ごゆ。愛知県豊川市にある地名。
江戸時代、吉田と赤坂の間の東海道の宿駅で、脇往還の本坂街道の分岐
する追分として栄えた。
すすむの句
身延(山)=みののぶ(さん)。山梨県南巨摩郡身延町の北部にそびえる山。
山頂近くに奥の院がある。
宏一撮影/七五三
宏一撮影/紅葉
談山神社
奈良県桜井市
これら写真は、出句函からコピーしました。
写真をクリックすると拡大して見られます。
平成18年11月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。根来寺の俳句 根来寺の雨の参道散紅葉 長嶺 勇。朴落葉の俳句 朴落葉踏みて大きさ知ることも。小春の俳句 犬小屋の奥まで日差す小春かな。七五三の俳句 袴児のぬかるみ選ぶ七五三 木村宏一。紅葉の俳句 神域に色刷り合す紅葉かな。柿の俳句 御油の松借景にして柿たわわ 駒田暉風。柿の俳句 ここに元陣屋在りしと柿熟す。銀杏の実の俳句 銀杏の実落つる音あり裏参道。紅葉の俳句 妻眠る身延の紅葉セピア色 竹松すすむ。着ぶくれの俳句 着膨の電車で気付くなにやかや。凩の俳句 木枯や足の向きたる縄のれん。立冬の俳句 立冬の角きつちりと図面引く 野田ゆたか。勤労感謝の日の俳句 気兼なき余生勤労感謝の日。小春の俳句 縁に出て足の爪つむ小春かな。