大琵琶の膳所の渚の糸とんぼ 長嶺 勇
奉納の新米三俵神楽殿
仏隆寺急磴なりし彼岸花
いくたびも真壁に触るる萩の花 森戸しうじ
秋暑しゴム風船の飛ぶ球場
里山の稲穂は風の通り道
とんぼ舞ふ棚田の案山子夢の中 木村宏一
秋あかね日を浴びてなお赤く
飛ぶしぶき地を叩く音万緑に
鬼瓦入道雲が力瘤 駒田暉風
まずお鈴打ちて供えし早稲の飯
新米は湯気まで旨し竈灯り
時を経て秋光に照る高野槙 竹松すすむ
夢残す久邇の都の曼珠沙華
城垣をねぐらと定め秋の蛇 野田ゆたか
草の香のふと匂ひくる初月夜
パソコンを閉じて夜長の星を見る
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
すすむの句
久邇の宮(恭仁の宮)=くにのみや。
木津川市内に740年頃聖武天皇の都。
宏一の案山子の句の景
宏一の滝の句の景
勇の彼岸花の句の景
奈良県宇陀市/仏隆寺
平成18年9月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。糸蜻蛉の俳句 大琵琶の膳所の渚の糸とんぼ 長嶺 勇。新米の俳句 奉納の新米三俵神楽殿。彼岸花の俳句 仏隆寺急磴なりし彼岸花。萩の花の俳句 いくたびも真壁に触るる萩の花 森戸しうじ。秋暑しの俳句 秋暑しゴム風船の飛ぶ球場。稲穂の俳句 里山の稲穂は風の通り道。蜻蛉の俳句 とんぼ舞ふ棚田の案山子夢の中 木村宏一。秋茜の俳句 秋あかね夕日を浴びてなお赤く。万緑の俳句 飛ぶしぶき地を叩く音万緑に。入道雲の俳句 鬼瓦入道雲が力瘤 駒田暉風。早稲の俳句 まずお鈴打ちて供えし早稲の飯。新米の俳句 新米は湯気まで旨し竈灯り。秋光の俳句 時を経て秋光に照る高野槙 竹松すすむ。曼珠沙華の俳句 夢残す久邇の都の曼珠沙華。秋の蛇の俳句 城垣をねぐらと定め秋の蛇 野田ゆたか。初月夜の俳句 草の香のふと匂ひくる初月夜。夜長の俳句 パソコンを閉じて夜長の星を見る。