鎮もりて大正池に鴨の水尾 長嶺 勇
ロッヂ閉ず上高地の山秋惜む
朴落葉キャラバンシューズと比べ見る
里山の水車に聞こゆ秋の音 森戸しうじ
大空に道筋となる渡り鳥
話すべしひとつやふたつ温め酒
岩肌にもみじの錦滝しぶく 木村宏一
立冬の足音風となる家路 野田ゆたか
全身に日を受けとめて今朝の冬
選びゐし旬の食材文化の日
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
勇の句
大正池=たいしょういけ。 長野県上高地にある。大正4年6月6日に焼岳が爆発したと
き、泥流が梓川をせき止め、一夜にしてできた湖。
しうじの句
秋の音=あきのおと。 心に感ずる音。秋の気配を表す俳句季語「秋の声」と同意。
写真は、出句函から転写しました。
大正池
画面をクリックすると拡大して見ることができます。
平成17年11月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。鴨の俳句 鎮もりて大正池に鴨の水尾 長嶺 勇。秋惜しむの俳句 ロッヂ閉ず上高地の山秋惜む 長嶺 勇。朴落葉の俳句 朴落葉キャラバンシューズと比べ見る 長嶺 勇。秋の音の俳句 里山の水車に聞こゆ秋の音 森戸しうじ。渡り鳥の俳句 大空に道筋となる渡り鳥 森戸しうじ。温め酒の俳句 話すべしひとつやふたつ温め酒 森戸しうじ。紅葉の俳句 岩肌にもみぢの錦滝しぶく 木村宏一。立冬の俳句 立冬の足音風となる家路 野田ゆたか。今朝の冬の俳句 全身に日を受けとめて今朝の冬 野田ゆたか。文化の日の俳句 選びゐし旬の食材文化の日 野田ゆたか。