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       銀閣の秋の日返す花頭窓 長嶺 勇
      古墳に集ひて望の月を待つ
     花すすき揺れて銀閣動かざる
 
 
    草刈りて終のひとつや曼珠沙華 森戸しうじ
       線香の方丈を衝く秋彼岸
     秋の海空ともなりて股くぐり
 
 
    曼珠沙華案山子と共演棚田にて 木村宏一
明日香路はニューフエイスの案山子たち
     萩すすきつなぎの季節風眠る
 
 
      湖風の立ち初め鳥の渡る刻 野田ゆたか
     鵙啼きて哲学の道つながりぬ
      満月を去りゆく雲も又過客
 
選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
勇の句

花(華)頭窓=かとうまど。 窓の上部が燭灯の炎(火頭)の曲線のように作られている窓。

古墳=こふん/みささぎ(陵と同意)。句は読者が575のリズムで読みとるので、上5の

   「古墳に」は「みささぎに」と読む。

しうじの句

方丈=ほうじよう/はうぢやう。 一丈(約3m)四方、4畳半の部屋。僧の部屋。

    禅宗では長老、住職の部屋の意(部屋は一丈四方ではなく大きい)。

ゆたかの句

湖=こ/うみ/みずうみ。「湖風の」は上5にあるので「うみかぜの」と読む。

過客=かきゃく/くはかく。 旅人、来客の意。  
宏一の句
明日香の案山子のニューフェイス
出句函から転写しました。 
平成17年9月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。秋の日の俳句 銀閣の秋の日返す花頭窓 長嶺 勇。望月の俳句 古墳に集いて望の月を待つ 長嶺 勇。花芒の俳句 花すすき揺れて銀閣動かざる 長嶺 勇。曼珠沙華の俳句 草刈りて終のひとつや曼珠沙華 森戸しうじ。秋彼岸の俳句 線香の方丈を衝く秋彼岸 森戸しうじ。秋の海の俳句 秋の海空ともなりて股くぐり 森戸しうじ。曼珠沙華の俳句 蔓珠沙華案山子と共演棚田にて 木村宏一。明日香路の俳句 明日香路はニューフエイスの案山子たち 木村宏一。萩の俳句 萩すすきつなぎの季節風眠る 木村宏一。鳥渡るの俳句 湖風の立ち初め鳥の渡る刻 野田ゆたか。小鳥来るの俳句 洗顔の水の冷やこさ小鳥来る 野田ゆたか。満月の俳句 満月を去りゆく雲も又過客 野田ゆたか。Hp管理人 野田ゆたか。