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10月18日 開催
   見えゐても届かぬ高さ通草揺れ 松山寿美
      落し水集めて峡の音勢ふ
      破蓮の風に抗ふ勢ひなく

     鵙鋭声団地の黙を解き放つ 
西村舟津
  冷やかにはらわた潜るカメラかな
    コンバイン巧に嫁の操つれる

    奥飛騨の土産に家伝の温め酒 
田中茂治
    群れ翔ちてまた群れ集る稲雀
    角伐の勢子のむんずと鹿押へ

    何一つ解けぬしがらみ今年酒 
林 雄次郎
   戻り来し故郷の豊かさ稲は穂に
     鈴成りの胡桃仰げば初々し

     残照のうすれ木犀香の募る 
田村昌平
    神寂の五十鈴の流れ浄く澄む
    爽やかに人集ひ来るおかげ町

    菊の香や故人称へし位記勲記 
野田ゆたか
   片減りのすすむ履き癖冷まじく
    終ひ湯に追焚ボタン押す夜寒
 
 ・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  はや寝まる秋灯昏きケアハウス
   リズムよく跳ねて谺す鹿威し
  どう吹くも鳴らざる瓢の笛回す 
 
    
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
通草の俳句 見えゐても届かぬ高さ通草揺れ 松山寿美/落し水の俳句 落し水集めて峡の音勢ふ 松山寿美/破蓮の俳句 破蓮の風に抗ふ勢ひなく 松山寿美/鵙の俳句 鵙鋭声団地の黙を解き放つ 西村舟津/冷やかの俳句 冷やかにはらわた潜るカメラかな 西村舟津/コンバインの俳句 コンバイン巧に嫁の操つれる 西村舟津/温め酒の俳句 奥飛騨の土産に家伝の温め酒 田中茂治/稲雀の俳句 群れ翔ちてまた群れ集る稲雀 田中茂治/角伐の俳句 角伐の勢子のむんずと鹿押へ 田中茂治/今年酒の俳句 何一つ解けぬしがらみ今年酒 林雄次郎/稲は穂にの俳句 戻り来し故郷の豊かさ稲は穂に 林雄次郎/胡桃の俳句 鈴成りの胡桃仰げば初々し 林雄次郎/木犀の俳句 残照のうすれ木犀香の募る 田村昌平/流れ澄むの俳句 神寂の五十鈴の流れ浄く澄む 田村昌平/爽やかの俳句 爽やかに人集ひ来るおかげ町 田村昌平/菊の香の俳句 菊の香や故人称へし位記勲記 野田ゆたか/冷まじの俳句 片減りのすすむ履き癖冷まじく 野田ゆたか/夜寒の俳句 終ひ湯に追焚ボタン押す夜寒 野田ゆたか/秋灯の俳句 はや寝まる秋灯昏きケアハウス 岬忠/鹿威しの俳句 リズムよく跳ねて谺す鹿威し 岬忠/瓢の笛の俳句 どう吹くも鳴らざる瓢の笛回す 岬忠/2018年(平成30年)10月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。