７月２０日　開催

　　　　　日傘さし花街を出づ絣の妓　西村舟津
　　　　大極殿七月の野を統べて建つ

　　　　　蝉時雨絶ゆ潮騒の島に泊つ　田中茂治
　　　　　　遠泳の僚船叩く太鼓かな

　　　　　　古代蓮咲かせ大寺僧忙し　松山寿美
　　　　　鷺池の日の斑踏まへて水馬

　　　　恙無く一と日の終り水を打つ　長嶺　勇
　　　　　渓流を囲ひ山女の掴み取り

　　　　　はや半ば移ろふ月日半夏生　田村昌平
　　　　外つ国の人ともどもに星祀る

　　　幽かなる一と声洩らし夜蝉落つ　野田ゆたか
　　　暮れなづむ城址に残る草いきれ

 

　　　賜りし卒寿畏み星祀る

青田の俳句　青田風棚田せり出す日本海　林　雄次郎。夏の萩の俳句　夏萩や若狭を示す道しるべ。日傘の俳句　日傘さし花街を出づ絣の妓　西村舟津。七月の俳句　大極殿七月の野を統べて建つ。蝉時雨の俳句　蝉時雨絶ゆ潮騒の島に泊つ　田中茂治。遠泳の俳句　遠泳の僚船叩く太鼓かな。蓮の俳句　古代蓮咲かせ大寺僧忙し　松山寿美。あめんぼうの俳句　鷺池の日の斑踏まへて水馬。打水の俳句　恙無く一と日の終り水を打つ　長嶺　勇。山女の俳句　渓流を囲ひ山女の掴み取り。半夏生の俳句　はや半ば移ろふ月日半夏生　田村昌平。星祭の俳句　外つ国の人ともどもに星祀る。夜の蝉の俳句　かすかなる一声もらし夜蝉落つ　野田ゆたか。草いきれの俳句　暮れなづむ城址に残る草いきれ。星祭の俳句　賜りし卒寿畏み星祀る　村上唯志。とかげの俳句　扁平の仏足石を蜥蜴這ふ。２０１７年(平成２９年)７月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。