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2月16日 開催
  
    せせらぎの瀬の光り落つ猫柳 長嶺 勇
    山茱萸の莟を風の解きほぐす
 
     内陣に余寒のひそむ二月堂 松山寿美
     薄氷に動かぬ鯉の息づかい
 
     日と風の和ぐ島の門野水仙 稲福昌一
    流氷のぶつかり軋み迫り来る
 
   手入れなき過疎村の梅匂ひをり 田中茂治
      弦離れ通し矢の音冴返る
 
    妓等数多混じる吉田の節分会 西村舟津
    残雪の比良の山系視野にせり
 
      地吹雪の募る国道車馳す 林 雄次郎
    着ぶくれて診察台に横たはる
 
    琅かんの光さしそふ二月かな 野田ゆたか
     橋脚にぶつかり激つ雪解水
 
 
・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
 寝しづまる深雪の宿の梁軋む
 瞳の合ひし妙齢の婦と鷽替ふる
 
猫柳の俳句 せせらぎの瀬の光り落つ猫柳 長嶺 勇。山茱萸の俳句 山茱萸の莟を風の解きほぐす 長嶺 勇。余寒の俳句 内陣に余寒のひそむ二月堂 松山寿美。薄氷の俳句 薄氷に動かぬ鯉の息づかい 松山寿美。野水仙の俳句 日と風の和ぐ島の門野水仙 稲福昌一。流氷の俳句 流氷のぶつかり軋み迫り来る 稲福昌一。梅の俳句 手入れなき過疎村の梅匂ひをり 田中茂治。通し矢の俳句 弦離れ通し矢の音冴返る 田中茂治。節分の俳句 妓等数多混じる吉田の節分会 西村舟津。残雪の俳句 残雪の比良の山系視野にせり 西村舟津。二月の俳句 琅かんの光さしそふ二月かな 野田ゆたか。雪解の俳句 橋脚にぶつかり激つ雪解水 野田ゆたか。吹雪の俳句 地吹雪の募る国道車馳す 林雄次郎。着ぶくれの俳句 着ぶくれて診察台に横たはる 林雄次郎。深雪の俳句 寝しづまる深雪の宿の梁軋む 村上唯志。鷽替の俳句 瞳の合ひし妙齢の婦と鷽替ふる 村上唯志。2017年(平成29年)2月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。