11月17日 開催
時雨忌の波たたみくる湖中句碑 松山寿美
絵馬もなく結ふみくじなき寺の冬
浮見堂遠巻きにして鴨の陣 稲福昌一
嘶きの聞ゆる阿蘇の牧閉す
村興もなりし稔りの蕎麦を刈る 長嶺 勇
出雲路の訛りとび交ふ神の旅
地球儀の大きな海も縁小春 西村舟津
北山の杉亭々と時雨れをり
海鳴りの伊良湖水道鷹舞へり 田中茂治
神農の虎を授かり夜道急く
田一枚コスモス咲かせ長者ぶり 林 雄次郎
人目避け人目を引きて紅茸
人知れず咲きし柊鬼門守る 野田ゆたか
口ずさむ股旅演歌冬ぬくし
・・・・・ 選者 岬 忠 詠 ・・・・・
東山時雨れて京の暮急かす
湖西線沿ふ短日の湖飛沫く
時雨忌の俳句 時雨忌の波たたみくる湖中句碑 松山寿美。絵馬の俳句 絵馬もなく結ふみくじなき寺の冬。鴨の陣の俳句 浮見堂遠巻きにして鴨の陣 稲福昌一。阿蘇の俳句 嘶きの聞ゆる阿蘇の牧閉す。蕎麦刈りの俳句 村興もなりし稔りの蕎麦を刈る 長嶺勇。神の旅の俳句 出雲路の訛りとび交ふ神の旅。小春の俳句 地球儀の大きな海も縁小春 西村舟津。時雨の俳句 北山の杉亭々と時雨れをり。鷹の俳句 海鳴りの伊良湖水道鷹舞へり 田中茂治。神農の俳句 神農の虎を授かり夜道急く。コスモスの俳句 田一枚コスモス咲かせ長者ぶり 林雄次郎。紅茸の俳句 人目避け人目を引きて紅茸。柊の俳句 人知れず咲きし柊鬼門守る 野田ゆたか。冬ぬくしの俳句 口ずさむ股旅演歌冬ぬくし。東山の俳句 東山時雨れて京の暮急かす 岬忠。湖西の俳句 湖西線沿ふ短日の湖飛沫く。2016年(平成28年)11月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。