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12月17日 開催
   玻璃の日のすぐに逃げゆき日短 西村舟津
        禅林の閂固し臘八会
 
    逆さビル川面に揺れて片時雨 林 雄次郎
    考へる男となりて柚子湯かな
 
    白毫の綺羅と冬日を返しをり 稲福昌一
      寒暁の戸口に止る救急車
 
      軒先の日溜り歩む冬の蜂 田中茂治
      鄙宿の朝湯の柚子を玩ぶ
 
  散りつくす銀杏の空の抜けてをり 松山寿美
    神の杜冬木の黙のはじまりぬ
 
    洗濯物宿す冬日を折りたたむ 長嶺 勇
    バイト嬢声を嗄らして飾売る
 
    菊を焚く香り広ごる日和かな 野田ゆたか
    数へ日の動き出したる厨かな

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  嵯峨菊を活け和三盆売る老舗
  歳晩の人の流れに黙し蹤く
日短の俳句 玻璃の日のすぐに逃げゆき日短 西村舟津。臘八会の俳句 禅林の閂固し臘八会 西村舟津。片時雨の俳句 逆さビル川面に揺れて片時雨 林雄次郎。柚湯の俳句 考へる男となりて柚子湯かな 林雄次郎。冬日の俳句 白毫の綺羅と冬日を返しをり 稲福昌一。寒暁の俳句 救急車の俳句 寒暁の戸口に止る救急車 稲福昌一。冬の蜂の俳句 軒先の日溜り歩む冬の蜂 田中茂治。柚子の俳句 鄙宿の朝湯の柚子を玩ぶ 田中茂治。銀杏散るの俳句 散りつくす銀杏の空の抜けてをり 松山寿美。冬木の俳句 神の杜冬木の黙のはじまりぬ 松山寿美。冬日の俳句 洗濯物宿す冬日を折りたたむ 長嶺 勇。飾売の俳句 バイト嬢声を嗄らして飾売る 長嶺 勇。菊を焚くの俳句 菊を焚く香り広ごる日和かな 野田ゆたか。数え日の俳句 数へ日の動き出したる厨かな 野田ゆたか。嵯峨菊の俳句 老舗の俳句 嵯峨菊を活け和三盆売る老舗 岬忠。歳晩の俳句 歳晩の人の流れに黙し蹤く 岬忠。2015年(平成27年)月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。