１０月２３日　開催

落鮎の俳句　落鮎を急してをりぬ昨夜の雨　森本恭生。どびろくの俳句　御法度のありてこそ味どびろくは　森本恭生。石蕗の花の俳句　庵主なき枝折戸の荒れ石蕗の花　松山寿美。木の実落つの俳句　木の実落つ己が軽さを音にして　松山寿美。秋桜の俳句　風誘ひ風に戯れゐる秋桜　西村舟津。作田の俳句　機械化の要は人手豊作田　西村舟津。柿の俳句　柿熟れて斑鳩の景定まれり　林雄次郎。カリンの実の俳句　榠櫨の実歪つなれども香りよし　林雄次郎。花野の俳句　伊吹山下る花野を愛しみつ　長嶺　勇。野分の俳句　野分去り明けつぴろげの青い空　長嶺　勇。秋天の俳句　秋天を穢し御岳火山灰噴ける　稲福昌一。露の俳句　田原坂の俳句　人気なき露の碑のみの田原坂　稲福昌一。初鴨の俳句　初鴨の陣ゆるぎなし浮御堂　野田ゆたか。馬肥ゆるの俳句　火の山にかかる笠雲馬肥ゆる　野田ゆたか。鳥渡るの俳句　涛荒き流人岬を鳥渡る　岬忠。野分の俳句　沖昏み涛裏返し野分来る　岬忠。２０１４年(平成２６年)１０月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。