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7月24日 開催
       石段の三千余段汗滂沱 稲福昌一
    先陣を競ひたる瀬を鵜舟行く
 
   日傘して舞妓の所作の気品あり 西村舟津
     蛇踏みし感触去らぬ蹠かな
 
   朝まだきはや逞しき蝉の声長嶺 長嶺 勇
     自動ドアー開き一斉蝉時雨
 
    片陰に見知らぬ人と会釈せる 林 雄次郎
      底無しの沼の匂ひて牛蛙
 
    御陵の降り昏らみゆく木下闇 松山寿美
    降り足りて万緑色を深めけり
 
      三十年経し糠床の初茄子 森本恭生
 軽鳧の子の未だ水尾曳けず後を追ふ
 
        闘ひの姿勢漲る兜虫 野田ゆたか
    ヒーローの言葉涼しきお立台

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・

  鬼殺してふ地酒酌み暑気祓ふ
 アセチレン恋ふ郷愁の夜店かな
汗滂沱の俳句 石段の三千余段汗滂沱 稲福昌一。鵜の俳句 先陣を競ひたる瀬を鵜舟行く 稲福昌一。日傘の俳句 舞妓の俳句 日傘して舞妓の所作の気品あり 西村舟津。蛇の俳句 蛇踏みし感触去らぬ蹠かな 西村舟津。蝉の声の俳句 朝まだきはや逞しき蝉の声 長嶺 勇。蝉時雨の俳句 自動ドアー開き一斉蝉時雨 長嶺 勇。片陰の俳句 片陰に見知らぬ人と会釈せる 林雄次郎。牛蛙の俳句 底無しの沼の匂ひて牛蛙 林雄次郎。木下闇の俳句 御陵の降り昏らみゆく木下闇 松山寿美。万緑の俳句 降り足りて万緑色を深めけり 松山寿美。初茄子の俳句 三十年経し糠床の初茄子  森本恭生。軽鳧の子の俳句 軽鳧の子の未だ水尾曳けず後を追ふ 森本恭生。兜虫の俳句 闘ひの姿勢漲る兜虫 野田ゆたか。涼しの俳句 ヒーローの言葉涼しきお立台 野田ゆたか。暑気の俳句 鬼殺してふ地酒酌み暑気祓ふ 岬忠。夜店の俳句 アセチレンの俳句 アセチレン恋ふ郷愁の夜店かな 岬忠。2014年(平成26年)8月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。