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11月28日 開催
     十段に組み大根の櫓干し 稲福昌一
      頭の鷹一山を制しをり
   蕎麦を刈る平家の郷の山日和
 
    色褪せて建仁寺垣冬に入る 西村舟津
  藁替への屋根に憩へる小春かな
      閂を差し深閑と冬安居
 
    銀杏を踏む人蹴る人拾ふ人 長嶺 勇
    戸惑ふがごとき一輪帰り花
   一陣の風にまた哭く枯葉かな
 
 途切れなく木の葉時雨のつづく径 松山寿美
   もみづりて存在観ある櫨大樹
   奈良師走修学旅行なほ絶えず

 散り終へし萩を抱くごと括りけり 
林 雄次郎
   いもぼうの庭灯仄か時雨をり
     野分雲飛ぶ山崎の古戦場
 
     湾口に集まる帆船小春凪 森本恭生
      高野槙鬻ぐ媼や初時雨
  結願の鈴の音すがし小夜しぐれ

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  陸続と鴨来る余呉の湖日和
 稲架解かれ背らの五岳天を削ぐ
  入相の鐘なり紅葉且散れり
大根干すの俳句 十段に組み大根の櫓干し 稲福昌一。鷹の俳句 巌頭の鷹一山を制しをり 稲福昌一。蕎麦刈りの俳句 山日和の俳句 蕎麦を刈る平家の郷の山日和 稲福昌一。冬に入るの俳句 色褪せて建仁寺垣冬に入る 西村舟津。小春の俳句 藁替への屋根に憩へる小春かな 西村舟津。冬安居の俳句 閂を差し深閑と冬安居 西村舟津。銀杏の俳句 銀杏を踏む人蹴る人拾ふ人 長嶺 勇。帰り花の俳句 戸惑ふがごとき一輪帰り花 長嶺 勇。枯葉の俳句 一陣の風にまた哭く枯葉かな 長嶺 勇。木の葉時雨の俳句 途切れなく木の葉時雨のつづく径 松山寿美。もみずの俳句 もみづりて存在観ある櫨大樹 松山寿美。師走の俳句 奈良師走修学旅行なほ絶えず 松山寿美。萩の俳句 散り終へし萩を抱くごと括りけり 木津三郎。時雨の俳句 いもぼうの庭灯仄か時雨をり 木津三郎。野分の俳句 古戦場の俳句 野分雲飛ぶ山崎の古戦場 木津三郎。小春凪の俳句 湾口に集まる帆船小春凪 森本恭生。初しぐれの俳句 高野槙の俳句 高野槙鬻ぐ媼や初時雨 森本恭生。小夜時雨の俳句 結願の鈴の音すがし小夜しぐれ 森本恭生。鴨の俳句 余呉の俳句 陸続と鴨来る余呉の湖日和 岬忠。稲架解くの俳句 稲架解かれ背らの五岳天を削ぐ 岬忠。紅葉且散るの俳句 入相の鐘なり紅葉且散れり 岬忠。2013年(平成25年)11月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。