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9月26日 開催
    飽食の世に叛くかに大根蒔く 稲福昌一
    曼珠沙華無名戦士の墓に燃ゆ
 
    稲架立ちて一変したる峡の景 長嶺 勇
  ミレーの絵想ひつ子等と落穂手に
 
    傾ぎをる藩主の墓石蓮は実に 林 雄次郎
 身を寄せて燃え尽きんとす曼珠沙華
 
     桔梗や露地の飛石千鳥がけ 西村舟津
    葛の蔓縋るものとてなく泳ぐ
 
      名園の大掛りなる松手入 松山寿美
      煙立つ籾殻を焼く北陸路
 
     悠久の宮に今宵の月を待つ 森本恭生
      月奉る参道の歩の沓の音
 
    暮れてより虫の浄土となる庵 野田ゆたか
     蓑虫にありし好みの糸の丈

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  嬬恋の日照雨の粗し花煙草
  芦の穂の比良の風癖つき戦ぐ
2013年(平成25年)9月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。大根蒔くの俳句 飽食の世に叛くかに大根蒔く 稲福昌一。曼珠沙華の俳句 曼珠沙華無名戦士の墓に燃ゆ 稲福昌一。稲架の俳句 稲架立ちて一変したる峡の景 長嶺 勇。落穂の俳句 ミレーの絵想ひつ子等と落穂手に 長嶺 勇。蓮の実の俳句 傾ぎをる藩主の墓石蓮は実に 林雄次郎。曼珠沙華の俳句 身を寄せて燃え尽きんとす曼珠沙華 林雄次郎。桔梗の俳句 桔梗や露地の飛石千鳥がけ 西村舟津。葛の花の俳句 葛の蔓縋るものとてなく泳ぐ 西村舟津。松手入れの俳句 名園の大掛りなる松手入 松山寿美。籾殻の俳句 煙立つ籾殻を焼く北陸路 松山寿美。今宵の月の俳句 悠久の宮に今宵の月を待つ 森本恭生。月まつるの俳句 月奉る参道の歩の沓の音 森本恭生。虫の俳句 暮れてより虫の浄土となる庵 野田ゆたか。蓑虫の俳句 蓑虫にありし好みの糸の丈 野田ゆたか。煙草の花の俳句 嬬恋の日照雨の粗し花煙草 岬忠。芦の俳句 芦の穂の比良の風癖つき戦ぐ 岬忠。