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8月22日 開催
     一塊の霧荒び来て山を打つ 稲福昌一
    啄木の泣きし晩夏の浜に立つ
 
   居場所得て心やすらぐ端居かな 森本恭生
   少年の日のまざまざと赤のまま
 
      一つ又一つ送火闇に消ゆ 西村舟津
     送火の曼陀羅山に火の走る
 
       時代劇めく町並の氷旗 林 雄次郎
    転々と室移りして暑に耐ふる
 
       秋旱万葉園の苔枯るる 松山寿美
     干上れる飛鳥路稲の花匂ふ

     新聞を閉ぢ無になる終戦日 長嶺 勇
     帰省子のたちまち戻る国訛
 
     朝顔の日々咲く花の新しく 野田ゆたか
      星月夜空の大川淀みなく

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
 閼伽井戸の日がな賑ふ墓参かな
  水喧嘩ありたる村の過疎進む
霧の俳句 一塊の霧荒び来て山を打つ 稲福昌一。晩夏の俳句 啄木の泣きし晩夏の浜に立つ 稲福昌一。端居の俳句 居場所得て心やすらぐ端居かな 森本恭生。赤のままの俳句 少年の日のまざまざと赤のまま 森本恭生。送火の俳句 一つ又一つ送火闇に消ゆ 西村舟津。送火の俳句 送火の曼陀羅山に火の走る 西村舟津。氷旗の俳句 時代劇めく町並の氷旗 林雄次郎。暑の俳句 転々と室移りして暑に耐ふる 林雄次郎。秋旱の俳句 秋旱万葉園の苔枯るる 松山寿美。稲の花の俳句 干上れる飛鳥路稲の花匂ふ 松山寿美。終戦日の俳句 新聞を閉ぢ無になる終戦日 長嶺 勇。帰省子の俳句 帰省子のたちまち戻る国訛 長嶺 勇。朝顔の俳句 朝顔の日々咲く花の新しく 野田ゆたか。星月夜の俳句 星月夜空の大川淀みなく 野田ゆたか。墓参の俳句 閼伽井戸の日がな賑ふ墓参かな 岬忠。水喧嘩の俳句 水喧嘩ありたる村の過疎進む 岬忠。2013年(平成25年)8月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。