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5月23日 開催
   花びらを重ねて薔薇の重さあり 長嶺 勇
       当麻寺の借景の杜時鳥
 
      牡丹の白沈めゆく夜の帳 稲福昌一
      山雨霽れ忽ち匂ふ朴の花
 
      糸取りの一条伝ふ湯気雫 西村舟津
   黄菖蒲の風のもっとも明るかり
 
   薫風や袖ひるがへし巫女舞へり 松山寿美
     芭蕉布の織目の荒き夏暖簾

      考える人めく檻の猿涼し 
森本恭生
     象の鼻牙に預ける暑さかな
 
     野蒜咲く棚田に細き水の音 林 雄次郎
     古刹荒れ放題の樟落葉かな
 
     何釣るか浦島草の棹延ばし 野田ゆたか
     一歩づつ万緑深めゆく山路
 
・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  折合ひのつかぬ浜値の初鰹
  乱世を生きし衿恃の武具飾る
バラの花の俳句 花びらを重ねて薔薇の重さあり 長嶺 勇。当麻寺の俳句 時鳥の俳句 当麻寺の借景の杜時鳥 長嶺 勇。牡丹の俳句 牡丹の白沈めゆく夜の帳 稲福昌一。朴の花の俳句 山雨霽れ忽ち匂ふ朴の花 稲福昌一。湯気の俳句 糸取りの一条伝ふ湯気雫 西村舟津。使用部の俳句 黄菖蒲の風のもっとも明るかり 西村舟津。薫風の俳句 巫女の俳句 薫風や袖ひるがへし巫女舞へり 松山寿美。夏暖簾の俳句 芭蕉布の織目の荒き夏暖簾 松山寿美。涼しの俳句 猿の俳句 考える人めく檻の猿涼し 森本恭生。暑さの俳句 象の俳句 象の鼻牙に預ける暑さかな 森本恭生。野蒜の花の俳句 野蒜咲く棚田に細き水の音 林雄次郎。樟落葉の俳句 古刹荒れ放題の樟落葉かな 林雄次郎。浦島草の俳句 何釣るか浦島草の棹延ばし 野田ゆたか。万緑の俳句 一歩づつ万緑深めゆく山路 野田ゆたか。初鰹の俳句 折合ひのつかぬ浜値の初鰹 岬忠。武具飾るの俳句 乱世を生きし衿恃の武具飾る 岬忠。2013年(平成25年)5月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。