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9月27日 開催
       月傾ぎ風紋の砂影宿す 稲福昌一
       合掌の郷は山国星月夜
    秋潮の退きて鳥居の脚あらは
 
    乱れ萩裾をくくらば風立ちぬ 林 雄次郎
  秋の蚊のはたして今日も待伏せに
     狭庭にも夜毎膨む虫しぐれ
 
     十六夜の月を掠めて雲去来 松山寿美
    鉦叩とぎれし真夜の静寂かな
    花野来て風の軽さに歩も弾む

    轍のみ残して今朝の刈田かな 西村舟津
     大梁の高き釜屋に満つ秋意
     穂を朶み一気に黄ばむ稲筵
 
     静寂を破れる鵙の高音鳴き 水野惠以
    なやむ事多くなりけり老の秋
 
     自分史の編纂遅遅と秋灯下 野田ゆたか
      推敲の嘘はぐらかし秋扇
    煌々とホ句の余情をつなぐ月
月の俳句 月傾ぎ風紋の砂影宿す 稲福昌一。星月夜の俳句 合掌の郷は山国星月夜 稲福昌一。秋潮の俳句 秋潮の退きて鳥居の脚あらは 稲福昌一。乱れ萩の俳句 乱れ萩裾をくくらば風立ちぬ 林雄次郎。秋の蚊の俳句 秋の蚊のはたして今日も待伏せに 林雄次郎。虫時雨の俳句 狭庭にも夜毎膨む虫しぐれ 林雄次郎。十六夜の俳句 十六夜の月を掠めて雲去来 松山寿美。鉦叩きの俳句 鉦叩とぎれし真夜の静寂かな 松山寿美。花の野の俳句 花野来て風の軽さに歩も弾む 松山寿美。刈田の俳句 轍のみ残して今朝の刈田かな 西村舟津。秋意の俳句 大梁の高き釜屋に満つ秋意 西村舟津。稲筵の俳句 穂を朶み一気に黄ばむ稲筵 西村舟津。鵙の俳句 静寂を破れる鵙の高音鳴き 水野惠以。老の秋の俳句 なやむ事多くなりけり老の秋 水野惠以。秋灯の俳句 自分史の編纂遅遅と秋灯下 野田ゆたか。秋扇の俳句 推敲の嘘はぐらかし秋扇 野田ゆたか。ホ句の俳句 月の俳句 煌々とホ句の余情をつなぐ月 野田ゆたか。2012年(平成24年)9月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。