3月23日 開催
巌を打つ怒濤を耳朶に雁の風呂 稲福昌一
榛名山背に十万の梅咲けり
満願を明日に柔和な修二会僧 西村舟津
天に星地に水取の炬火狂ふ
暖かし知己の貌して鹿寄り来 松山寿美
生駒山聖天さえも朝霞
木の芽吹く園の空中観察路 門田窓城
天帝の視線に木の芽挙げる園
沈丁の匂ひに狭庭占拠され 林
雄次郎
如月の谷川奏すシンフォニー
高雄城七つ櫓を仰ぐ春 水野惠以
古町のあの家この家雛飾る
木の芽風狭庭の默をほどきゆく 野田ゆたか
名草の芽踏んではならぬ庭手入
・・・・・ 選者 西
ア 佐 知 詠 ・・・・・
雨催ふ空を明るくミモザの黄
青空にこぞりて競ふ辛夷かな
雁の風呂の俳句 巌を打つ怒濤を耳朶に雁の風呂 稲福昌一。梅咲くの俳句 榛名山背に十万の梅咲けり 稲福昌一。修二会の俳句 満願を明日に柔和な修二会僧 西村舟津。水取の俳句 天に星地に水取の炬火狂ふ 西村舟津。暖かの俳句 暖かし知己の貌して鹿寄り来 松山寿美。霞の俳句 生駒山聖天さえも朝霞 松山寿美。木の芽吹くの俳句 木の芽吹く園の空中観察路 門田窓城。木の芽の俳句 天帝の視線に木の芽挙げる園 門田窓城。沈丁の俳句 沈丁の匂ひに狭庭占拠され 林雄次郎。如月の俳句 如月の谷川奏すシンフォニー 林雄次郎。春の俳句 高雄城七つ櫓を仰ぐ春 水野惠以。雛飾るの俳句 古町のあの家この家雛飾る 水野惠以。木の芽風の俳句 木の芽風狭庭の默をほどきゆく 野田ゆたか。名草の芽の俳句 庭手入れの俳句 名草の芽踏んではならぬ庭手入 野田ゆたか。ミモザの俳句 雨催ふ空を明るくミモザの黄 西ア佐知。辛夷の俳句 青空にこぞりて競ふ辛夷かな 西ア佐知。2012年(平成24年)3月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。