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8月21日 開催
       奥の院まで露濡の石畳 稲福昌一
    悲しみは不意に線香花火落つ
 
      百選の棚田刈取る先に海 西村舟津
    名刹の苔も焦げゐる残暑かな
 
   しやがみ込む親子の影に蟻地獄 林 雄次郎
    銀傘にとどろく球威扇子止む
 
    雨戸繰るふと秋風と風に聞く 松山寿美
     大旱生あるもののみな喘ぎ
 
   慶事終へホ句を残さむ今日の秋 水野惠以
     高僧にさしかく朱傘天高し
 
     盆の僧先を譲られゐる給油 門田窓城
   新涼や縞のワイシャツ襟を立て
 
    落日に匂たち燃ゆカンナかな 野田ゆたか
   四ツ脚の茄子もならべて草の市
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
  お風入百軸かかる御堂かな
 足るを知る己が暮らしや牽牛花
石畳の俳句 露濡れの俳句 奥の院まで露濡の石畳 稲福昌一。線香花火の俳句 悲しみは不意に線香花火落つ 稲福昌一。棚田の俳句 田刈の俳句 百選の棚田刈取る先に海 西村舟津。残暑の俳句 名刹の苔も焦げゐる残暑かな 西村舟津。蟻地獄の俳句 しやがみ込む親子の影に蟻地獄 林雄次郎。銀傘の俳句 扇子の俳句 銀傘にとどろく球威扇子止む 林雄次郎。秋の風の俳句 雨戸繰るふと秋風と風に聞く 松山寿美。旱の俳句 大旱生あるもののみな喘ぎ 松山寿美。今日の秋の俳句 慶事終へホ句を残さむ今日の秋 水野惠以。天高しの俳句 高僧にさしかく朱傘天高し 水野惠以。盆僧の俳句 盆の僧先を譲られゐる給油 門田窓城。新涼の俳句 新涼や縞のワイシャツ襟を立て 門田窓城。カンナの俳句 落日に匂たち燃ゆカンナかな 野田ゆたか。草の市の俳句 四ツ脚の茄子もならべて草の市 野田ゆたか。選者 西ア佐知。お風入りの俳句 お風入百軸かかる御堂かな 西ア佐知。牽牛花の俳句 足るを知る己が暮らしや牽牛花 西ア佐知。2010年(平成22年)8月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。