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7月17日 開催
      夏霧の寸時一山包みけり 松山寿美
   動くとも見えず湧きつぐ雲の峰
 
      のさり出て低音じわり蟇 門田窓城 
    梅雨明のけはひ萬象気負けり
 
    貧欲に蔓を伸ばして梅雨の畑 西村舟津
     汗と雨縄に締込み鉾建つる
 
    蛍火に小流れ音をひそめけり 稲福昌一
      新しき鴟尾燦然と五月晴
 
      牛蛙地軸に及ぶ自己主張 林 雄次郎
    草いきれ分け入る先の少年期
 
      万緑や凛然と立つ松江城 水野惠以
     松江城天守の階の梅雨濕り
 
    向日葵の呼び名に背く花の向 野田ゆたか
   炎帝の加勢してゐる日ざしかな
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
   白南風や海坂はるか迄眩し
 花合歓のさ揺れに風の見えにけり
夏の霧の俳句 夏霧の寸時一山包みけり 松山寿美。雲の峰の俳句 動くとも見えず湧きつぐ雲の峰 松山寿美。蝦蟇の俳句 のさり出て低音じわり蟇 門田窓城。梅雨明けの俳句 梅雨明のけはひ萬象気負けり 門田窓城。梅雨の俳句 貧欲に蔓を伸ばして梅雨の畑 西村舟津。汗の俳句 鉾の俳句 汗と雨縄に締込み鉾建つる 西村舟津。蛍の俳句 蛍火に小流れ音をひそめけり 稲福昌一。五月晴れの俳句 新しき鴟尾燦然と五月晴 稲福昌一。うしがえるの俳句 牛蛙地軸に及ぶ自己主張 林雄次郎。草いきれの俳句 草いきれ分け入る先の少年期 林雄次郎。万緑の俳句 万緑や凛然と立つ松江城 水野惠以。梅雨湿りの俳句 松江城天守の階の梅雨濕り 水野惠以。ひまわりの俳句 向日葵の呼び名に背く花の向 野田ゆたか。天帝の俳句 炎帝の加勢してゐる日ざしかな 野田ゆたか。選者 西ア佐知。白南風の俳句 白南風や海坂はるか迄眩し 西ア佐知。合歓の花の俳句 花合歓のさ揺れに風の見えにけり 西ア佐知。2010年(平成22年)7月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。