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12月19日 開催
   機の音やまず余呉の戸雪昏らむ 稲福昌一
      混沌の世相を叱咤虎落笛
 
      臥竜松雪吊凛ンと天地人 門田窓城
      風紡ぎ流して荒磯浪の花
 
    垣越しに聖書説く人師走かな 松山寿美
     京言葉はんなりとして事始
 
   芭蕉句碑そびらにあまた枯芭蕉 水野惠以
     十二月芭蕉の実の二つ三つ
 
    猪鍋をつつく九人の火照かな 西村舟津
      剥製の猪が迎へる猪鍋屋
 
      山雨急流れの早し紅葉川 林 雄次郎
   着ぶくれて思案の縁を彷徨えり
 
    車座を沸かせて河豚の鍋奉行 野田ゆたか
    句短冊差し替へて終ふ春支度
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
   雲の色一気に変り暮早し
    北風に闘ふ仁王裸にて
 
 
  
余呉の雪の俳句 機の音やまず余呉の戸雪昏らむ 稲福昌一。虎落笛の俳句 混沌の世相を叱咤虎落笛 稲福昌一。雪吊の俳句 臥竜松雪吊凛ンと天地人 門田窓城。荒磯の浪の花の俳句 風紡ぎ流して荒磯浪の花 門田窓城。師走の俳句 垣越しに聖書説く人師走かな 松山寿美。京の事始の俳句 京言葉はんなりとして事始 松山寿美。枯芭蕉の俳句 芭蕉句碑そびらにあまた枯芭蕉 水野惠以。十二月の俳句 十二月芭蕉の実の二つ三つ 水野惠以。猪鍋の俳句 猪鍋をつつく九人の火照かな 西村舟津。猪鍋屋の俳句 剥製の猪が迎へる猪鍋屋 西村舟津。紅葉川の俳句 山雨急流れの早し紅葉川 林雄次郎。着ぶくれの俳句 着ぶくれて思案の縁を彷徨えり 林雄次郎。河豚鍋の俳句 車座を沸かせて河豚の鍋奉行 野田ゆたか。春支度の俳句 句短冊差し替へて終ふ春支度 野田ゆたか。暮早しの俳句 雲の色一気に変り暮早し 西ア佐知。北風の俳句 北風に闘ふ仁王裸にて 西ア佐知。涸滝の俳句 瀧涸れて尖れるものをあらはにす 西ア佐知。2009年(平成21年)12月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。