d1.gif d2.gif d3.gif
5月16日 開催
    魂胆の孫を連れ来る菖蒲の日 稲福昌一
     葭切の鳴いて船頭棹を替ふ
 
       幔幕は春日の藤よ薪能 西村舟津
   大極殿夏野の果てにありにけり
 
     若葉風御幣吹かるる能舞台 松山寿美
      庭若葉修復なりし直哉邸
 
     一線を画す湖面の銭荷かな 門田窓城
   若葉てふ競ふ個性のありにけり
 
    夏立つや白き背文字の広辞苑 林 雄次郎
     境内に茶店の旗や風は初夏
 
       遊船の船頭強き国訛り 水野惠以
    鳴き交す蛙を聞きて仕舞風呂
 
    風見せて借景の木々夏めける 野田ゆたか
   夏めくや苔のみどりも木洩日も
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
   襟元を少しゆるめて初扇
   息災の証と届く新茶かな
 
  
菖蒲の日の俳句 魂胆の孫を連れ来る菖蒲の日 稲福昌一。葭切の俳句 葭切の鳴いて船頭棹を替ふ 稲福昌一。薪能の俳句 幔幕は春日の藤よ薪能 西村舟津。夏野の俳句 大極殿夏野の果てにありにけり 西村舟津。若葉風の俳句 若葉風御幣吹かるる能舞台 松山寿美。直哉邸の庭若葉の俳句 庭若葉修復なりし直哉邸 松山寿美。銭荷の俳句 一線を画す湖面の銭荷かな 門田窓城。若葉の俳句 若葉てふ競ふ個性のありにけり 門田窓城。夏立つの俳句 夏立つや白き背文字の広辞苑 林雄次郎。初夏の俳句 境内に茶店の旗や風は初夏 林雄次郎。遊船の俳句 遊船の船頭強き国訛り 水野惠以。蛙の俳句 鳴き交す蛙を聞きて仕舞風呂 水野惠以。夏めけるの俳句 風見せて借景の木々夏めける 野田ゆたか。夏めくの俳句 夏めくや苔のみどりも木洩日も 野田ゆたか。初扇の俳句 襟元を少しゆるめて初扇 西ア佐知。新茶の俳句 息災の証と届く新茶かな 西ア佐知。2009年(平成21年)5月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。