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4月19日 開催
    蒟蒻を植うるばかりの土豊か 松山寿美
      春潮に観光海女の薄化粧

    金輪際ゆるがぬ主張蒲公英黄 稲福昌一
      春潮の沖に火を噴く桜島

    故郷の果てなき沃野麦は穂に 西村舟津
      花冷の堂に流浪の十九仏

     茅渟の海遠景にして花の城 宇都宮美智子
      落椿結界と云ふ静寂かな

  たかんなや土にうごめく気配あり 林 雄次郎
      山科の疎水豊かに百千鳥

      東西の塔に分ちて風光る 門田窓城
        太陽に風に囁く初桜

 ゆく春や野路に咲くもの尽くるもの 野田ゆたか
    うららかや母が引杖忘れをり

・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・

  蛙句碑たつ池巡る遅日かな
  旅なれや春曙の浜を歩す
 
 
  
蒟蒻植うの俳句 蒟蒻を植うるばかりの土豊か 松山寿美。春潮の俳句 春潮に観光海女の薄化粧 松山寿美。たんぽぽの俳句 金輪際ゆるがぬ主張蒲公英黄 稲福昌一。春潮の俳句 春潮の沖に火を噴く桜島 稲福昌一。麦の俳句 故郷の果てなき沃野麦は穂に 西村舟津。花冷えの俳句 花冷の堂に流浪の十九仏 西村舟津。花の城の俳句 茅渟の海遠景にして花の城 宇都宮美智子。落椿の俳句 落椿結界と云ふ静寂かな 宇都宮美智子。たかんなの俳句 たかんなや土にうごめく気配あり 林 雄次郎。百千鳥の俳句 山科の疎水豊かに百千鳥 林 雄次郎。風光るの俳句 東西の塔に分ちて風光る 門田窓城。初桜の俳句 太陽に風に囁く初桜 門田窓城。ゆく春の俳句 ゆく春や野路に咲くもの尽くるもの 野田ゆたか。麗らの俳句 うららかや母が引杖忘れをり 野田ゆたか。遅日の俳句 蛙句碑たつ池巡る遅日かな 西ア佐知。春曙の俳句 旅なれや春曙の浜を歩す 西ア佐知。2008年(平成20年)4月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。