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		      磯笛の細く短き稽古海女 稲福昌一
  
		      吊橋を渡る眼下に滝二つ
  
		     弥陀堂の陰に秘みし蟻地獄
  
		  
		
  
		    蛍舞ふ以外の景を消し去りて 門田窓城
  
		       細波を光に湖の明易し
  
		      蝸牛領すもありぬ国銘碑
  
		  
		
  
		   青紫蘇を刻みて主婦の貌となる 松山寿美
  
		    竹の皮落ちて琅かん生れけり
  
		       投網打習ふ少年夏の川
  
		
  
		   あめんぼうお尻で波紋拡げをり 林  
		雄次郎
  
		   覚めやすき老いに墳墓の不如帰
  
		     水底に食い入る眼もう真夏
  
		  
		
  
		   花みかんこれより先は母郷なる 宇都宮美智子
  
		     舳先立て転舵の渡舟青葉潮
  
		
  
		     山梔子の花匂ふとき風変る 野田ゆたか
  
		    五月闇しろじろ航を曳く出船
  
		       郭公や一段高き二月堂
  
		 
  
		・・・・・ 選者 西  
		ア 佐 知 詠 ・・・・・
  
		
  
		     清水引く竹樋の峠茶屋
  
		     滴りや岩屋の奥の不動尊
  
		    間歇に噴く閼伽井屋の清水かな
  
		
  
		  
		 
  
		 
  
		  
		  
  
		
	 
	
	
	
		海女の俳句 磯笛の細く短き稽古海女 稲福昌一。滝の俳句 吊橋を渡る眼下に滝二つ 稲福昌一。蟻地獄の俳句 弥陀堂の陰に秘みし蟻地獄 稲福昌一。蛍の俳句 蛍舞ふ以外の景を消し去りて 門田窓城。明易しの俳句 細波を光に湖の明易し 門田窓城。蝸牛の俳句 蝸牛領すもありぬ国銘碑 門田窓城。青紫蘇の俳句 青紫蘇を刻みて主婦の貌となる 松山寿美。竹の皮の俳句 竹の皮落ちて琅かん生れけり 松山寿美。夏の川の俳句 投網打習ふ少年夏の川 松山寿美。山梔子の俳句 山梔子の花匂ふとき風変る 野田ゆたか。五月闇の俳句 五月闇しろじろ航を曳く出船 野田ゆたか。郭公の俳句 郭公や一段高き二月堂 野田ゆたか。水馬の俳句 あめんぼうお尻で波紋拡げをり 林 雄次郎。不如帰の俳句 覚めやすき老いに墳墓の不如帰 林 雄次郎。真夏の俳句 水底に食い入る眼もう真夏 林 雄次郎。蜜柑の花の俳句 花みかんこれより先は母郷なる 宇都宮美智子。青葉潮の俳句 舳先立て転舵の渡舟青葉潮 宇都宮美智子。岩清水の俳句 岩清水引く竹樋の峠茶屋 西ア佐知。滴りの俳句 滴りや岩屋の奥の不動尊 西ア佐知。清水の俳句 間歇に噴く閼伽井屋の清水かな 西ア佐知。2007年(平成19年)6月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。