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5月19日 開催
     触れて見る産毛の荒き袋角 西村舟津
    学部の庭に寂びたる棕櫚の花
    小流を止どめてえごの花零る

      青嵐吊橋に人寄せつけず 稲福昌一
   引揚げの碑のみ卯浪の寄せ返す
    古茶新茶好み違へど睦まじく

    松落葉遠音に風のありにけり 門田窓城
     咲きつなぐ泰山木の並木道
   どくだみの白を可憐と思はばや

   卯の花の次々咲くもこぼるるも 松山寿美
    瀬戸内の渦潮きらり飛魚とぶ
     天空へ盛り上りたる樟若葉

    鈴蘭を飾り世話役きびきびと 林 雄次郎
    拡げたる地図に五月の風溢れ
     鈴蘭の香りて話途切れけり

  玉を解く芭蕉これより句碑を守る 野田ゆたか
   薔薇園のかをり流せる風の向き
      病床の母を語りて薬の日
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・

   禅林をめぐる瀬音に山法師
  きらめきて寄るは舟屋の青葉潮
    老鴬の山を背らにして舟屋
 
 
  
玉解く芭蕉の俳句 玉を解く芭蕉これより句碑を守る 野田ゆたか。薔薇の俳句 薔薇園のかをり流せる風の向き 野田ゆたか。薬の日の俳句 病床の母を語りて薬の日 野田ゆたか。袋角の俳句 触れて見る産毛の荒き袋角 西村舟津。棕櫚の花の俳句 医学部の庭に寂びたる棕櫚の花 西村舟津。えごの花の俳句 小流を止どめてえごの花零る 西村舟津。青嵐の俳句 青嵐吊橋に人寄せつけず 稲福昌一。卯浪の俳句 引揚げの碑のみ卯浪の寄せ返す 稲福昌一。古茶の俳句 古茶新茶好み違へど睦まじく 稲福昌一。松落葉の俳句 松落葉遠音に風のありにけり 門田窓城。泰山木の花の俳句 咲きつなぐ泰山木の並木道 門田窓城。どくだみの俳句 どくだみの白を可憐と思はばや 門田窓城。卯の花の俳句 卯の花の次々咲くもこぼるるも 松山寿美。飛魚の俳句 瀬戸内の渦潮きらり飛魚とぶ 松山寿美。樟若葉の俳句 天空へ盛り上りたる樟若葉 松山寿美。鈴蘭の俳句 鈴蘭を飾り世話役きびきびと 林 雄次郎。五月の風の俳句 拡げたる地図に五月の風溢れ 林 雄次郎。鈴蘭の俳句 鈴蘭の香りて話途切れけり 林 雄次郎。山法師の俳句 禅林をめぐる瀬音に山法師 西ア佐知。青葉潮の俳句 きらめきて寄るは舟屋の青葉潮 西ア佐知。老鴬の俳句 老鴬の山を背らにして舟屋 西ア佐知。2007年(平成19年)5月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。