４月１４日　開催

　　　　　くくり猿吊せし軒に燕来る　稲福昌一
　　春泥にもんどり打ってホームイン

　　　ふと洩らす声春愁のこゑとなり　松山寿美
　　　　吊橋の揺らぎし花の景揺らぐ

　　　　　踏入らば花冷え覆ふ奥の院　林 雄次郎
　　　　　初蝶の黄色に出合ふ裏参道

　　　　　　見下せる瀬戸観潮の波頭　宇都宮美智子
　　　　絵馬堂に火種の尽きし春火桶

　　　生甲斐の余生に句あり虚子祀る　門田窓城

春塵の俳句　春塵もあらはに仁王威を解かず　西村舟津。袋角の俳句　瘤二つ腫れ物めきし袋角　西村舟津。燕来るの俳句　くくり猿吊せし軒に燕来る　稲福昌一。春泥の俳句　春泥にもんどり打ってホームイン　稲福昌一。春愁の俳句　ふと洩らす声春愁のこゑとなり　松山寿美。花の俳句　吊橋の揺らぎし花の景揺らぐ　松山寿美。風光るの俳句　朱雀門真向かひよりの風光る　野田ゆたか。桜餅の俳句　酒豪とは昔のことよ桜餅　野田ゆたか。花冷えの俳句　踏入らば花冷え覆ふ奥の院　林 雄次郎。初蝶の俳句　初蝶の黄色に出合ふ裏参道　林 雄次郎。観潮の俳句　見下せる瀬戸観潮の波頭　宇都宮美智子。春火桶の俳句　絵馬堂に火種の尽きし春火桶　宇都宮美智子。虚子忌の俳句　生甲斐の余生に句あり虚子祀る　門田窓城。出開張の俳句　白毫の水晶光る出開帳　西�ｱ佐知。囀りの俳句　囀や奧院に湧く延命水　西�ｱ佐知。２００７年(平成１９年)４月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。