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		     還らざる島流氷の繋ぎたる 稲福昌一
  
		     物臭の性つのらする春炬燵
  
		  
		
  
		     卵とぢ韮の真青の自己主張 林 雄次郎
  
		    つと溶けて土と和める春の雲
  
		  
		
  
		  梅の香のくぐもる雨となりにけり 宇都宮美智子
  
		     里山のもこもこ膨れ春兆す
  
		  
		
  
		    大試験この大いなる静けさよ 門田窓城
  
		        初午や金の瞳の狛狐
  
		  
		
  
		       荒波の逆巻く渚屑若布 西村舟津
  
		     機音の洩来る路地や忘れ雪
  
		  
		
  
		    椿落つ雨の重さのありにけり 松山寿美
  
		     堅香子の花の傾くつづれ径
  
		
  
		  これまでを生きしあかしの年の豆 野田ゆたか
  
		      雨止みて酒蔵の町冴返る
  
		 
  
		・・・・・ 選者 西  
		ア 佐 知 詠 ・・・・・
  
		
  
		  火は風を呼びて伸びゆく野焼かな
  
		  藩校の世を知る楷も芽吹きけり
  
		
  
		  
		 
  
		 
  
		  
		  
  
		
	 
	
	
		流氷の俳句 還らざる島流氷の繋ぎたる 稲福昌一。春炬燵の俳句 物臭の性つのらする春炬燵 稲福昌一。韮の俳句 卵とぢ韮の真青の自己主張 林 雄次郎。春の雲の俳句 つと溶けて土と和める春の雲 林 雄次郎。梅の香の俳句 梅の香のくぐもる雨となりにけり 宇都宮美智子。春兆すの俳句 里山のもこもこ膨れ春兆す 宇都宮美智子。大試験の俳句 大試験この大いなる静けさよ 門田窓城。初午の俳句 初午や金の瞳の狛狐 門田窓城。若布の俳句 荒波の逆巻く渚屑若布 西村舟津。忘れ雪の俳句 機音の洩来る路地や忘れ雪 西村舟津。椿落つの俳句 椿落つ雨の重さのありにけり 松山寿美。堅香子の俳句 堅香子の花の傾くつづれ径 松山寿美。年の豆の俳句 これまでを生きしあかしの年の豆 野田ゆたか。冴返るの俳句 雨止みて酒蔵の町冴返る 野田ゆたか。野焼きの俳句 火は風を呼びて伸びゆく野焼かな 西ア佐知。芽吹きの俳句 藩校の世を知る楷も芽吹きけり 西ア佐知。2007年(平成19年)2月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。