6月10日 開催
枇杷たわわ下校の子らの振り向かず 宇都宮美智子
不動堂一灯淡く五月闇
目に命たぎらせ泳ぐ目高かな
祗園なれ路地に黄金の小判草 西村舟津
日を弾き生気漲る未草
藪畑やきりなきものに竹落葉
碧天へ雲おく風情花樗 門田窓城
鏡して植田千畳正しけれ
連ねたる烏賊火太平洋を弧に
梅干の種をしやぶりて詰将棋 林
雄次郎
夏めくや太筆の書のはや乾く
六月の田に溶け入りぬ雨意の雲
城垣を鎧ひたりけり鴨足草 松山寿美
谷間に田植機一つ動きをり
羽抜鳥菊の御紋の社より
雨蛙鳴き宿坊の夕仕度 野田ゆたか
深煎りの珈琲の香と薫風と
梅雨雲を弾く離陸でありにけり
・・・・・ 選者 西
ア 佐 知 詠 ・・・・・
緑蔭をはみ出し園児らの昼餉
手鏡に残る指あと梅雨深し
今年竹撓ふ音あり高さあり
平成18年6月木津川俳句会 月例句会の開催報告 管理人 野田ゆたか/枇杷の俳句 枇杷たわわ下校の子らの振り向かず 宇都宮美智子。五月闇の俳句 不動堂一灯淡く五月闇 宇都宮美智子。目高の俳句 目に命たぎらせ泳ぐ目高かな 宇都宮美智子。雨蛙の俳句 雨蛙鳴き宿坊の夕仕度 野田ゆたか。薫風の俳句 深煎りの珈琲の香と薫風と 野田ゆたか。梅雨の俳句 梅雨雲を弾く離陸でありにけり 野田ゆたか。小判草の俳句 祗園なれ路地に黄金の小判草 西村舟津。未草の俳句 日を弾き生気漲る未草 西村舟津。竹落葉の俳句 藪畑やきりなきものに竹落葉 西村舟津。花樗の俳句 碧天へ雲おく風情花樗 門田窓城。植田の俳句 鏡して植田千畳正しけれ 門田窓城。烏賊の俳句 連ねたる烏賊火太平洋を弧に 門田窓城。梅干しの俳句 梅干の種をしやぶりて詰将棋 林雄次郎。夏めくの俳句 夏めくや太筆の書のはや乾く 林雄次郎。六月の俳句 六月の田に溶け入りぬ雨意の雲 林雄次郎。鴨足草の俳句 城垣を鎧ひたりけり鴨足草 松山寿美。田植機の俳句 谷間に田植機一つ動きをり 松山寿美。羽脱鳥の俳句 羽抜鳥菊の御紋の社より 松山寿美。緑蔭の俳句 緑蔭をはみ出し園児らの昼餉 西ア佐知。梅雨深しの俳句 手鏡に残る指あと梅雨深し 西ア佐知。今年竹の俳句 今年竹撓ふ音あり高さあり 西ア佐知。