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		    青空の端よりこぼれ来し落葉 池末あけみ
  
		   耶蘇名で書かれし墓標露けしや
  
		      殉教の村を訪ねて秋惜む
  
		  
		
  
		    作務僧の無言の立居石蕗の花 松山寿美
  
		    斧入れぬ樹林の幽姿冬めきぬ
  
		     命まだ余り綿虫降りて来ず
  
		  
		
  
		   山住みの四方に濃紅葉うす紅葉 宇都宮美智子
  
		   破れ築地破れたるままに蔦紅葉
  
		    神輿蔵確かと鍵掛け冬に入る
  
		  
		
  
		    トンネルの闇出て山の錦かな 門田窓城
  
		   行秋の書かねば消えてゆく言葉
  
		     昼の虫吉良歴代の墓どころ
  
		  
		
  
		   通ひ路の車窓の紅葉日々に濃く 野田ゆたか
  
		   雨晴れて始まる落葉しぐれかな
  
		     露霜の光り解けゆく釣日和
  
		 
  
		 
  
		・・・・・ 選者 西  
		ア 佐 知 詠 ・・・・・
  
		
  
		  岬鼻に鷹の二羽舞ふ日和かな
  
		  俳諧に定年はなし文化の日
  
		 散る紅葉風をつないでをりにけり
  
		
	 
	
	
	
		寿美の句
 
		作務僧=さむそう。禅寺で筋肉労働を行う僧。
 
		幽姿=ゆうし。ほのかではっきりしない姿。優美な姿。たおやかな姿。
 
		
 
		ゆたかの句
 
		露霜=つゆしも。露が凍りかけて霜のようになったもの。
 
		
 
		佐知の句
 
		岬鼻=さきはな。水中に突き出た岬の先端。
 
		嫋々=じょうじょう。風のむせぶように吹くさま。
	
	
		落葉の俳句 青空の端よりこぼれ来し落葉 池末あけみの俳句。露けしの俳句 耶蘇名で書かれし墓標露けしや。秋惜しむの俳句 殉教の村を訪ねて秋惜む。石蕗の花の俳句 作務僧の無言の立居石蕗の花 松山寿美の俳句。冬めくの俳句 斧入れぬ樹林の幽姿冬めきぬ。綿虫の俳句 命まだ余り綿虫降りて来ず。薄紅葉の俳句 山住みの四方に濃紅葉うす紅葉 宇都宮美智子の俳句。蔦紅葉の俳句 破れ築地破れたるままに蔦紅葉。立冬の俳句 神輿蔵確かと鍵掛け冬に入る。山の錦の俳句 トンネルの闇出て山の錦かな 門田窓城の俳句。行く秋の俳句 行秋の書かねば消えてゆく言葉。昼の虫の俳句 昼の虫吉良歴代の墓どころ。紅葉の俳句 通ひ路の車窓の紅葉日々に濃く 野田ゆたかの俳句。落葉時雨の俳句 雨晴れて始まる落葉しぐれかな。露霜の俳句 露霜の光り解けゆく釣日和。選者 西ア佐知の俳句 鷹の俳句 岬鼻に鷹の二羽舞ふ日和かな。文化の日の俳句 俳諧に定年はなし文化の日。散る紅葉の俳句 散る紅葉風をつないでをりにけり。2005年(平成17年)11月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。