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10月16日 開催
    音もなく秋を深めてをりし雨 西ア佐知
    快晴と言ふもやや寒む山日和

      林泉に月の鏡の映りけり 
寺本光堂
     街路樹の銀杏落しの御堂筋

    白萩をくぐり出入りの法事客 林 雄次郎
      古里の山河懐かし柿の秋

      野仏の面輪隠して草紅葉 
松山寿美
      大安の秋の好日娘が嫁ぎ

     碑に手を当てて聞く秋の声 
池末あけみ
      一匹の蝿に厨の落着かず

      竦む脚宥め梯子に松手入 
西村舟津
   あるだけの空缶吊し架稲を守る

      山腹の荒れし窯跡残る虫 
宇都宮美智子
   海の色変へては伊予の秋しぐれ

     湖昏れて伊吹に残る秋夕焼 
稲福昌一
     豊かなる紅を広げて鶏頭花
 
 
  
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      酒盗てふ塩辛があり新走 野田ゆたか
   柿の実のまるい赤さを籠に盛る
 
 
 
 
・・・・・ 選者 山 口 正 秋 詠 ・・・・・
 
   太閤の紅葉且つ散る一夜塔
   野宮に神徒去来の忌を修す
 
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秋の雨の俳句 音もなく秋を深めてをりし雨 西ア佐知。やや寒の俳句 快晴と言ふもやや寒む山日和。月の俳句 林泉に月の鏡の映りけり 寺本光堂。銀杏の実の俳句 街路樹の銀杏落しの御堂筋。萩の俳句 白萩をくぐり出入りの法事客 林雄次郎。柿の俳句 古里の山河懐かし柿の秋。草紅葉の俳句 野仏の面輪隠して草紅葉 松山寿美。秋の日の俳句 大安の秋の好日娘が嫁ぎ。秋の声の俳句 碑に手を当てて聞く秋の声 池末あけみ。蝿の俳句 一匹の蝿に厨の落着かず。松手入の俳句 竦む脚宥め梯子に松手入。西村舟津 稲架の俳句 あるだけの空缶吊し架稲を守る。残る虫の俳句 山腹の荒れし窯跡残る虫 宇都宮美智子。秋時雨の俳句 海の色変へては伊予の秋しぐれ。夕焼の俳句 湖昏れて伊吹に残る秋夕焼 稲福昌一。鶏頭の俳句 豊かなる紅を広げて鶏頭花。新走の俳句 酒盗てふ塩辛があり新走 野田ゆたか。柿の俳句 柿の実のまるい赤さを籠に盛る。紅葉且散るの俳句 太閤の紅葉且つ散る一夜塔。去来忌の俳句 野宮に神徒去来の忌を修す 山口正秋。2004年(平成16年)10月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。