2月15日 開催
凍解けてせせらぎの音弾みをり 稲福昌一
寒明けて未だ心に解けぬもの
梅に住む山家はなべて垣結はず 西ア佐知
天井の竜に睨まれゐる余寒
引く鶴に天帝風を呼び呼び給ふ 門田窓城
冴返る隙なく鎧ひゆく能登路
どしや降りの雨くぐりゆく猫の恋 松山寿美
愛犬の逝きて身辺り冴返る
よべの雨たつぷりふくみ草青む 水野惠以
早春の闘鶏古墳閉ざされて
梅林の淡き日景を歩みけり 西村舟津
ささ濁る猿沢池の水温む
吊橋を渡り峡なる梅を見に 宇都宮美智子
椿山うっそうとして破れ祠
夕日揺れ流氷揺れてをりにけり 寺本光堂
白魚の透ける命を汲まれをり
目鼻より庭の達磨の雪解かな 布野 壽
薄氷を掬ふとき息止めてをり
梅咲いて苑の奥行き深めけり 野田ゆたか
咲き満つる古梅二十日の忌を思ふ
・・・・・ 選者 山
口 正 秋 詠 ・・・・・
山よりの風まだ尖り冴返る
茶筅竹田圃に干され春日和
凍解けの俳句 凍解けてせせらぎの音弾みをり。稲福昌一の俳句 寒明けの俳句 寒明けて未だ心に解けぬもの。梅の俳句 梅に住む山家はなべて垣結はず。西ア佐知の俳句 余寒の俳句 天井の竜に睨まれゐる余寒。引鶴の俳句 引く鶴に天帝風を呼び呼び給ふ。門田窓城の俳句 冴返るの俳句 冴返る隙なく鎧ひゆく能登路。猫の恋の俳句 どしゃ降りの雨くぐりゆく猫の恋。松山寿美の俳句 冴返るの俳句 愛犬の逝きて身辺り冴返る。草青むの俳句 よべの雨たっぷりふくみ草青む。惠以の俳句 早春の俳句 早春の闘鶏古墳閉ざされて。梅林の俳句 梅林の淡き日景を歩みけり。西村舟津の俳句 水温むの俳句 ささ濁る猿沢池の水温む。梅見の俳句 吊橋を渡り峡なる梅を見に。宇都宮美智子の俳句 椿の俳句 椿山うっそうとして破れ祠。流氷の俳句 夕日揺れ流氷揺れてをりにけり。寺本光堂の俳句 白魚の俳句 白魚の透ける命を汲まれをり。雪解の俳句 目鼻より庭の達磨の雪解かな。布野壽の俳句 薄氷の俳句 薄氷を掬ふとき息止めてをり。梅の俳句 梅咲いて苑の奥行き深めけり。野田ゆたかの俳句 梅の俳句 咲き満つる古梅二十日の忌を思ふ。選者。山口正秋の俳句詠。冴返るの俳句 山よりの風まだ尖り冴返る。春日和の俳句 茶筅竹田圃に干され春日和。2003年(平成15年)月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語 (旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。