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   いよいよや岨の紅葉の色づけり 森戸しうじ
   夕の稲架老農ひとり立ちてをり
 
    賑やかに棚田の案山子良き絆 木村宏一
    萩の風源氏の世界めくりをり
    古稀過ぎて孫授かりて天高し
 
   コスモスの咲くや棚田の通学路 湯澤正枝
     今年度末で廃校へちま熟る
   目の手術すめばいつしか秋の風
 
     白菊は妻の好みの花なりし 駒田暉風
    柿右衛門愛でた夕映え柿熟す
   柿好きと食わず嫌いの夫婦かな
 
     秋麗の空路を航くや受勲旅 酒井牧人
 
   それぞれの部屋に籠りて夜の秋 石崎そうびん
      今朝秋の厨の布巾新しく
   秋暑し漁りし陶器リュック詰め
 
  秋の蚊が気になりすぎて眠られず 石川順一
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      暫くは膝を抱へて秋の浜 橋本幹夫
     秋深し語れぬ妻にまあ一献
     浮子沈む確と手応へ紅葉鮒
 
    帰路の列ほのかに紅く秋の暮 金城博之
     校舎より合唱の声いわし雲
     十月のなにか恋しき人の中
 
   濃き淡き日向日陰の実むらさき 池下よし子
     天心へ昇りつめたる後の月
    金木犀花の零れるひとところ
 
   曼珠沙華白花ひとつ楚々として 山口美琴
    林檎剥く皮の長さを競ひ合ふ
     明るみて演奏会閉づ虫の声
 
   湯豆腐や久闊を叙す嵯峨野かな 足立山渓
  たぐり寄す蔓いつぱいの通草かな
   運動会しんがりの子に拍手湧く
 
    生き様の清算問いて夜長かな 志村万香
     重なりて大文字草なお白し
   白萩の幽かなゆれも気になりて
 
       彩雲の忽ち白し秋の空 清水恵山
      落鮎の焼塩こぼる膝の上
   毬栗のはじけて笑みを零しけり
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宏一撮影/金木犀の落花
   焼秋刀魚下ろし手伝う武骨な手 筒井省司
  パソコンの画面いつぱい紅葉照る
     垣根越し木犀香る空家かな
 
      新米を供へて一つ鈴叩く 山本正晴
  気まぐれに揺れる心や猫じやらし
     赤蜻蛉同窓会の知らせ来る
 
      新米の力研ぐ手に跳返り 三村長閑
    焼栗を頬張りつまた皮をむく
    良き人の逝き給ひしや秋の暮
 
     秋色のにはかと思ふ風の朝 川村文香
     木犀の香りを入れて厨ごと
      白砂に静もる秋の龍安寺
 
   うそ寒や電話とるとき戻すとき 野田ゆたか
    空振でツーストライク秋高し
     団栗を拾へば仄と日の温み
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平成23年10月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。紅葉の俳句 いよいよや岨の紅葉の色づけり 森戸しうじ。稲架の俳句 夕の稲架老農ひとり立ちてをり 森戸しうじ。案山子の俳句 賑やかに棚田の案山子良き絆 木村宏一。萩の風の俳句 萩の風源氏の世界めくりをり 木村宏一。天高しの俳句 古稀過ぎて孫授かりて天高し 木村宏一。コスモスの俳句 コスモスの咲くや棚田の通学路 湯澤正枝。糸瓜の俳句 今年度末で廃校へちま熟る 湯澤正枝。秋の風の俳句 目の手術すめばいつしか秋の風 湯澤正枝。白菊の俳句 白菊は妻の好みの花なりし 駒田暉風。柿の俳句 柿右衛門愛でた夕映え柿熟す 駒田暉風。柿の俳句 柿好きと食わず嫌いの夫婦かな 駒田暉風。秋麗の俳句 秋麗の空路を航くや受勲旅 酒井牧人。夜の秋の俳句 それぞれの部屋に籠りて夜の秋 石崎そうびん。今朝秋の俳句 今朝秋の厨の布巾新しく 石崎そうびん。秋暑しの俳句 秋暑し漁りし陶器リュック詰め 石崎そうびん。秋の蚊の俳句 秋の蚊が気になりすぎて眠られず 石川順一。秋の浜の俳句 暫くは膝を抱へて秋の浜 橋本幹夫。秋深しの俳句 秋深し語れぬ妻にまあ一献 橋本幹夫。紅葉鮒の俳句 浮子沈む確と手応へ紅葉鮒 橋本幹夫。秋の暮の俳句 帰路の列ほのかに紅く秋の暮 金城博之。鰯雲の俳句 校舎より合唱の声いわし雲 金城博之。十月の俳句 十月のなにか恋しき人の中 金城博之。紫の実の俳句 濃き淡き日向日陰の実むらさき 池下よし子。後の月の俳句 天心へ昇りつめたる後の月 池下よし子。金木犀の俳句 金木犀花の零れるひとところ 池下よし子。曼珠沙華の俳句 曼珠沙華白花ひとつ楚々として 山口美琴。林檎の俳句 林檎剥く皮の長さを競ひ合ふ 山口美琴。虫の声の俳句 明るみて演奏会閉づ虫の声 山口美琴。嵯峨野の俳句 湯豆腐や久闊を叙す嵯峨野かな 足立山渓。通草の俳句 たぐり寄す蔓いつぱいの通草かな 足立山渓。運動会の俳句 運動会しんがりの子に拍手湧く 足立山渓。夜長の俳句 生き様の清算問いて夜長かな 志村万香。大文字草の俳句 重なりて大文字草なお白し 志村万香。白萩の俳句 白萩の幽かなゆれも気になりて 志村万香。秋の空の俳句 彩雲の忽ち白し秋の空 清水恵山。落鮎の俳句 落鮎の焼塩こぼる膝の上 清水恵山。毬栗の俳句 毬栗のはじけて笑みを零しけり 清水恵山。焼き秋刀魚の俳句 焼秋刀魚下ろし手伝う武骨な手 筒井省司。照る紅葉の俳句 パソコンの画面いつぱい紅葉照る 筒井省司。木犀の俳句 垣根越し木犀香る空家かな 筒井省司。新米の俳句 新米を供へて一つ鈴叩く 山本正晴。猫じゃらしの俳句 気まぐれに揺れる心や猫じやらし 山本正晴。赤蜻蛉の俳句 赤蜻蛉同窓会の知らせ来る 山本正晴。新米の俳句 新米の力研ぐ手に跳返り 三村長閑。焼き栗の俳句 焼栗を頬張りつまた皮をむく 三村長閑。秋の暮の俳句 良き人の逝き給ひしや秋の暮 三村長閑。秋色の俳句 秋色のにはかと思ふ風の朝 川村文香。木犀の俳句 木犀の香りを入れて厨ごと 川村文香。秋の俳句 白砂に静もる秋の龍安寺 川村文香。うそ寒の俳句 うそ寒や電話とるとき戻すとき 野田ゆたか。秋高しの俳句 空振でツーストライク秋高し 野田ゆたか。団栗の俳句 団栗を拾へば仄と日の温み 野田ゆたか。
Hp管理人 野田ゆたか。