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    室堂や雪のアルプス目の高さ 森戸しうじ
    紅葉山突き出している杉五本
 雨降りて沁みいでにけりひつじの穂
 
     靄の中紅葉明りに御堂映ゆ 木村宏一
      外国語天守で弾む菊日和
     古稀近し我紅葉にまだ遠し
 
    濃淡の墨絵の技法うすもみぢ 湯澤正枝
     露天湯に小さな幸せ里の秋
   古井戸の水じやぶじやぶと姫椿
 
      秋深しいつしか口に童歌 駒田暉風
     朝掃いて昼前掃いて亦落葉
 
   秋蝶の影なぞるごと飛びにけり 石崎そうびん
    見せ合ふて茸の嵩を競ひけり
     落日や触れて冷たき鶏頭花
 
    冬の蜂カート持つ手を驚かす 石川順一
      垂直に上昇始むる冬の蜂
 
     大泥鰌掘られ味蕾の髭十本 橋本幹夫
     弔銃の千の小菊に鳴り渡る
    大匙でシチューを啜る冬の夜
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     お土産に貰ひしカップ秋深し 橋本典子
       七五三長子一人に二家族
      何もかも昔のことよ返り花
 
      黄落の鎮守の森の無限かな 金城博之
      一枚の銀となりけり秋の海
    朝日抱くもみぢ何かを落しけり
 
   住み慣れてこの街が好き枇杷の花 池下よし子
      万博の名残の松の色変へず
いそいそとお出かけメニューおでん煮る
 
   シャンソンを少しハミング枯葉道 山口美琴
    一坪のスペース借りて大根干す
      四季桜愛でる人無き秋の雨
 
     お湯滾りむせる煙の囲炉裏端 足立山渓
      石蕗咲くや坂道多き猟師町
 
   公孫樹の実煎りて香ばし匂ひかな 志村万香
     秋深し色に染まりて山彼方
 
     時雨忌や支考名付けし時雨貝 清水恵山
       錠前の太く産土神の留守
      老犬の反身のあくび庭小春
 
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 熊の子はニュースになりし事知らず 清流令子
     山里の異変知らせに熊親子
 
     秋草の花とも見えず吾亦紅 平田かめ女
     隠沼に珊瑚のごとく草紅葉
   何時からか湯豆腐突く仲となり
 
     冬紅葉栄ゆる参内絵巻かな 野田ゆたか
     俳諧が余生拡げて文化の日
    祖父ふたり神妙なりし七五三
宏一撮影/大阪城
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選句は、作者別に絶対評価を行い各3句以内を抽出して
入会日順に掲示をしています。
出句者間の相対評価は行っていません。
宏一撮影/石山寺(大津市)
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この写真は、出句函のものを複写しました。
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平成22年11月 インターネット清月俳句会作品集 主宰 野田ゆたか。雪の俳句 アルプスの俳句 室堂や雪のアルプス目の高さ 森戸しうじ。紅葉山の俳句 紅葉山突き出している杉五本 森戸しうじ。ひつじ草の俳句 雨降りて沁みいでにけりひつじの穂 森戸しうじ。紅葉明りの俳句 靄の中紅葉明りに御堂映ゆ 木村宏一。菊日和の俳句 外国語天守で弾む菊日和 木村宏一。紅葉の俳句 古稀近し我紅葉にまだ遠し 木村宏一。薄紅葉の俳句 濃淡の墨絵の技法うすもみぢ 湯澤正枝。里の秋の俳句 露天湯に小さな幸せ里の秋 湯澤正枝。姫椿の俳句 古井戸の水じやぶじやぶと姫椿 湯澤正枝。秋深しの俳句 秋深しいつしか口に童歌 駒田暉風。落ち葉の俳句 朝掃いて昼前掃いて亦落葉 駒田暉風。秋蝶の俳句 秋蝶の影なぞるごと飛びにけり 石崎そうびん。菌の俳句 見せ合ふて茸の嵩を競ひけり 石崎そうびん。鶏頭花の俳句 落日や触れて冷たき鶏頭花 石崎そうびん。冬の蜂の俳句 冬の蜂カート持つ手を驚かす 石川順一。冬の蜂の俳句 垂直に上昇始むる冬の蜂 石川順一。泥鰌の俳句 大泥鰌掘られ味蕾の髭十本 橋本幹夫。小菊の俳句 弔銃の千の小菊に鳴り渡る 橋本幹夫。冬の夜の俳句 大匙でシチューを啜る冬の夜 橋本幹夫。秋深しの俳句 お土産に貰ひしカップ秋深し 橋本典子。七五三の俳句 七五三長子一人に二家族 橋本典子。帰り花の俳句 何もかも昔のことよ返り花 橋本典子。黄落の俳句 黄落の鎮守の森の無限かな 金城博之。秋の海の俳句 一枚の銀となりけり秋の海 金城博之。紅葉の俳句 朝日抱くもみぢ何かを落しけり 金城博之。枇杷の花の俳句 住み慣れてこの街が好き枇杷の花 池下よし子。色変えぬ松の俳句 万博の名残の松の色変へず 池下よし子。おでんの俳句 いそいそとお出かけメニューおでん煮る 池下よし子。枯れ葉道の俳句 シャンソンを少しハミング枯葉道 山口美琴。大根干すの俳句 一坪のスペース借りて大根干す 山口美琴。秋の雨の俳句 四季桜愛でる人無き秋の雨 山口美琴。囲炉裏の俳句 お湯滾りむせる煙の囲炉裏端 足立山渓。石蕗の花の俳句 石蕗咲くや坂道多き猟師町 足立山渓。公孫樹の実の俳句 公孫樹の実煎りて香ばし匂ひかな 志村万香。秋深しの俳句 秋深し色に染まりて山彼方 志村万香。時雨忌の俳句 時雨忌や支考名付けし時雨貝 清水恵山。神の留守の俳句 錠前の太く産土神の留守 清水恵山。小春の俳句 老犬の反身のあくび庭小春 清水恵山。熊の子の俳句 熊の子はニュースになりし事知らず 清流令子。熊の子の俳句 山里の異変知らせに熊親子 清流令子。われもこうの俳句 秋草の花とも見えず吾亦紅 平田かめ女。草紅葉の俳句 隠沼に珊瑚のごとく草紅葉 平田かめ女。湯豆腐の俳句 何時からか湯豆腐突く仲となり 平田かめ女。冬紅葉の俳句 冬紅葉栄ゆる参内絵巻かな 野田ゆたか。文化の日の俳句 俳諧が余生拡げて文化の日 野田ゆたか。七五三の俳句 祖父ふたり神妙なりし七五三 野田ゆたか。Hp管理人 野田ゆたか。