08-f-03
[季節] 初秋を主に三秋(8月を主に8月から10月) 動物季題
[季題] 蜩(ひぐらし)
[副題] 日暮し(ひぐらし) かなかな
茶褐色に緑と黒の模様を持つ蝉で蜩という名の通り夕暮れに特によく鳴く。
初鳴は7月始めごろでみんみん蝉や油蝉の声がめっきりと減る8月に入るとこの蜩の鳴声が目立つようになる。
夏の真昼に鳴き時雨れる蝉と違って秋の夕方に「カナカナ」と鳴く蜩の声にはひときわ味わい深いものがある。
蜩の俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか遍のページです。例句は原則として文語旧仮名遣いで詠まれた有季定型の伝統的俳句を取り上げています。清月俳句会の歳時記 August haiku a glossary of seasonal words for haiku poets noda yutaka/[季節] 初秋を主に三秋(8月を主に8月から10月) 動物季題[季題] 蜩(ひぐらし)[副題] 日暮し(ひぐらし)かなかな茶褐色に緑と黒の模様を持つ蝉で蜩という名の通り夕暮れに特によく鳴く。初鳴は7月始めごろでみんみん蝉や油蝉の声がめっきりと減る8月に入るとこの蜩の鳴声が目立つようになる。夏の真昼に鳴き時雨れる蝉と違って秋の夕方に「カナカナ」と鳴く蜩の声にはひときわ味わい深いものがある。▼副題『かなかな』の例句へ リンク/夕蜩の俳句 しきりなるタ蜩に下山の歩 西ア佐知/蜩の俳句 蜩に峡の灯点りそめにけり 西川寿賀子/蜩の俳句 暮れそめて蜩の声遠ざかる 西村舟津/蜩の俳句 蜩の止むに気づきし夜の帳 門田窓城/蜩の俳句 蜩の淋しさこもり八鬼昏るる 若林柾矢/ひぐらしの俳句 ひぐらしや追へども庭に戻りをり 土井木賊/蜩の俳句 受話器置けば蜩の声かん高く 南部静季/蜩の俳句 蜩の鳴いて飯場の夕餉かな 姉歯義ひろ/蜩の俳句 蜩の声澄み渡る余呉の湖 前川嘉風/蜩の俳句 蜩や内侍の塚とのみ伝ふ 市原遊亀/蜩の俳句 朝蜩たちまちに声揃ひけり 高橋泉也/蜩の俳句 蜩や下山の人もまばらにて 松阪久美子/蜩の俳句 蜩や昏れ行く山路包み込む 水野良子/蜩の俳句 蜩の声の尽きざる鳴き比べ 木村宏一/蜩の俳句 蜩や次々ランプ灯る宿 布野 壽/蜩の俳句 蜩のはたと鳴き止み夕迫る 保坂道子/蜩の俳句 蜩や余生悠々荘に住む 辻多津子/蜩の俳句 昏鐘に蜩の鳴く静寂かな 橋本幸子/蜩の俳句 蜩や山影すでに山へ消え 清水恵山/蜩の俳句 蜩や高野を発ちて龍神へ 奥田不二子/蜩の俳句 蜩や納経帳の山積みに 石崎そうびん/ひぐらしの俳句 ひぐらしや三十五年ぶりの里 橋本幹夫/蜩の俳句 蜩の鳴き尽きる時美しき 橋本典子/蜩の俳句 蜩の峠名水汲むところ 小島春子/蜩の俳句 蜩や瀬音の近きカフェテラス 池下よし子/蜩の俳句 蜩や下駄の音響く石畳 堤 千鶴子/蜩の俳句 蜩や夕暮れ迫る山の畑 加藤哲夫/蜩の俳句 鳴き包み宮蜩に暮れゆけり 岩井純子/ひぐらしの俳句 ひぐらしの声に送られ山下る 橘川重/ひぐらしの俳句 ひぐらしや畑仕事の終りとす 佐藤美和子/蜩の俳句 蜩に夕餉のしたく急かさるる 三村長閑/蜩の俳句 城門の閉され蜩鳴くばかり 山本とも江/蜩の俳句 蜩の声の揃ひていて静か 小川和子/蜩の俳句 夕蜩声を背にして下山かな 松葉律子/蜩の俳句 山住みの庭に蜩聞くくらし 森島緋紗江/蜩の俳句 蜩や湖東三山暮れ泥み 西岡甲子/蜩の俳句 山雨去りひぐらしの声甦る 川上真太郎/蜩の俳句 蜩や汀を歩く影長し 川島踊子/蜩の俳句 蜩や錫杖の音に和してをり 池田幸恵/蜩の俳句 おしゃべりの途切れ蜩鳴くを知る 田中雍子/蜩の俳句 ひぐらしの声迫り来る雨上がり 嶋きさ子/蜩の俳句 蜩の声に昏れゆく桧山かな 東嘉子/蜩の俳句 蜩に急かされてゐる夕支度 野田ゆたか