06-b-05
[季節] 仲夏を主に三夏(6月を主に5月から7月)天文季題
[季題] 風薫る(かぜかをる/かぜかおる)
[副題] 薫風(くんぷう)
南風が草木を渡ってすがすがしく匂うように吹いてくる心地よい風を讃えた言葉で薫風ともいう。
青嵐より弱く感じも柔らかである。
和歌では、花や草の香りを運ぶ春風の意であったが連歌で初夏の風として意識されはじめ現在の俳句では三夏の季題となる。
風薫るの俳句 清月俳句歳時記/野田ゆたか遍のページです。例句は原則として文語旧仮名遣いで詠まれた有季定型の伝統的俳句を取り上げています。清月俳句会の歳時記 June haiku a glossary of seasonal words for haiku poets noda yutaka/[季節] 仲夏を主に三夏(6月を主に5月から7月)天文季題[季題] 風薫る(かぜかをる/かぜかおる)[副題] 薫風(くんぷう)副題の『薫風』の例句へ 南風が草木を渡ってすがすがしく匂うように吹いてくる心地よい風を讃えた言葉で薫風ともいう。青嵐より弱く感じも柔らかである。和歌では、花や草の香りを運ぶ春風の意であったが連歌で初夏の風として意識されはじめ現在の俳句では三夏の季題となる。/最上川の俳句 風の香も南に近し最上川 松尾芭蕉/風薫るの俳句 天平の蔑を越ゆる風薫る 西崎佐知/風薫るの俳句 半蔀を跳ね写経の間風薫る 稲福昌一/糺すの森の俳句 糺の森いにしへ語り風薫る 西川壽賀子/風薫るの俳句 中門は明治の造り風薫る 伊藤悦子/風薫るの俳句 散歩する足の軽やか風薫る 土井木賊/龍馬像の俳句 竜馬像仰ぐ過客に風薫る 横田寿賀子/風薫るの俳句 三川を見下ろす丘や風薫る 西村舟津/魚簗しの俳句 廻し呑む簗師の小屋や風薫る 橋本正勝/昼休みの俳句 風薫るお昼休みのコンサート 長嶺 勇/校舎の俳句 常しへに明治の校舎風薫る 湯澤正枝/風薫るの俳句 風薫る峰の大師へあと一里 岩本かず子/風薫るの俳句 奥社湿り気帯びて風薫る 駒田暉風/木洩れ日の俳句 巡礼の列に木洩日風薫る 橋本幸子/機町の俳句 一湾に臨む機町風薫る 吉野濃菊/風薫るの俳句 風薫る祝詞に嬰の深眠り 松宮育子/風薫るの俳句 お地蔵にレースの帽子風薫る 池下よし子/鳩杖の俳句 鳩杖を引く虚子銅像や風薫る 酒井牧人/風薫るの俳句 せせらぎの音を明るく風薫る 辻多津子/風薫るの俳句 新しき桧皮葺屋根風薫る 石崎そうびん/風薫るの俳句 白き花あまた揺らして風薫る 小島外恵/風薫るの俳句 戸を開けば今朝新しき風薫る 有馬たく/風薫るの俳句 恙なく共に傘寿の風薫る 南部静季/大井川の俳句 大井川早瀬淀む瀬風薫る 土屋 勝/トロッコの俳句 風薫るトロッコ電車の椅子硬し 高橋泉也/欅の俳句 風薫る欅大樹の並木道 原口澄子/都心の俳句 風薫る都心の水辺憩ひの場 松阪久美子/狸塚の俳句 風薫る證誠寺苑狸塚 筒井省司/街道の俳句 句会場までの街道風薫る 能口和子/牧場の俳句 早朝の牧場に声や風薫る 松永八重子/風薫るの俳句 風薫る道一筋に歩を運ぶ 嶋きさ子/風薫るの俳句 グランドは教室代わり風薫る 田村公平/祝うの俳句 二百号祝ふしあはせ風薫る 田中雍子/祝賀会の俳句 風薫る笑顔笑顔の祝賀会 能口和子/風薫るの俳句 入魂の二百号句誌風薫る 保坂道子/あぜ道の俳句 菩提寺へ向ふ畦径風薫る 前窪靖弘/風薫るの俳句 母看取る吾に悔いなし風薫る 井川芳子/花嫁の俳句 歓声は宮に花嫁風薫る 岸野幸子/あずまやの俳句 淀川を望む四阿風薫る 水野恵以/同窓会の俳句 風薫るなばなの里に同窓会 久次米見衣子/平城宮址の俳句 風薫る平城宮趾歩きけり 佐藤美和子/三角点の俳句 頂上の三角点や風薫る 山田行恵/遙拝所の俳句 遙拝所人去りてより風薫る 野田ゆたか