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湯沢正枝の第三句集「桑の道」の第4頁。露時雨の俳句 国勢調査ははの名消えて梅雨しぐれ。水無月の俳句 水無月の棺へすがる雨の通夜。岩鏡の俳句 岩煙草こころに残る鳥海山。月見草の俳句 故郷も疎遠になりし月見草。百合の俳句 父眠る小高き丘に百合匂ふ。ビールの俳句 ビール栓抜いて墓標に声かけて。