7月19日 開催
軋みつゝ十噸の鉾建ち上る 西村舟津
ひたひたと川床に迫れる梅雨出水
出水渦の濁りをとどめ浮見堂
フェリー着く度に賑ふ夜店の灯 田中茂治
田水沸く畦の石仏影もたず
勤行をかき消す坊の蝉時雨
華やぎを秘めて稽古の祭笛 林
雄次郎
睡蓮を揺らして亀の泳ぎ来る
訪ぬれば蛍の里の暗かりし
二十三回忌修し夫恋ふ星月夜 松山寿美
ポリ容器炎暑の嵩でありにけり
弥陀の意に叶ひて開く蓮の花
夏木立俳聖殿に人気なく 田村昌平
夏木立石塔寂びし鍵屋辻
夏草の刈られて匂ひ立つ葎
犬に水与へ打水終りけり 野田ゆたか
青柿やいじめつ子などなき学舎
街騒の園の外苑蝉時雨
・・・・・ 選者 岬 忠 詠 ・・・・・
卒寿越ゆ齢賜り星祀る
苔むして回らぬ水車蒲は穂に
素泊りを覚悟の宿の淡竹膳
鉾立の俳句 軋みつゝ十噸の鉾建ち上る 西村舟津/梅雨出水の俳句 ひたひたと川床に迫れる梅雨出水 西村舟津/出水の俳句 出水渦の濁りをとどめ浮見堂 西村舟津/夜店の俳句 フェリー着くたびに賑はふ夜店の灯 田中茂治/田水沸くの俳句 田水沸く畦の石仏影もたず 田中茂治/蝉時雨の俳句 勤行をかき消す坊の蝉時雨 田中茂治/祭笛の俳句 華やぎを秘めて稽古の祭笛 林雄次郎/睡蓮の俳句 睡蓮を揺らして亀の泳ぎ来る 林雄次郎/蛍の俳句 訪ぬれば蛍の里の暗かりし 林雄次郎/星月夜の俳句 二十三回忌修し夫恋ふ星月夜 松山寿美/炎暑の俳句 ポリ容器炎暑の嵩でありにけり 松山寿美/蓮の花の俳句 弥陀の意に叶ひて開く蓮の花 松山寿美/夏木立の俳句 夏木立俳聖殿に人気なく 田村昌平/夏木立の俳句 夏木立石塔寂びし鍵屋辻 田村昌平/夏草の俳句 夏草の刈られて匂ひ立つ葎 田村昌平/打水の俳句 犬に水与へ打水終りけり 野田ゆたか/青柿の俳句 青柿やいじめつ子などなき学舎 野田ゆたか/蝉時雨の俳句 街騒の園の外苑蝉時雨 野田ゆたか/星祭るの俳句 卒寿越ゆ齢賜り星祀る 岬忠/蒲の穂の俳句 苔むして回らぬ水車蒲は穂に 岬忠/淡竹の子の俳句 素泊りを覚悟の宿の淡竹膳 岬忠/2018年(平成30年)7月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。