１１月１６日　開催

落葉掃きの俳句　落葉掃きより始まれる寺の作務　松山寿美／神渡の俳句　転害門幣の高さに神渡　松山寿美／石蕗の俳句　天平の校倉寂と石蕗日和　松山寿美／後の月の俳句　襟立てて仰ぐ宿直の後の月　西村舟津／小六月の俳句　カラフルな京の着倒れ小六月　西村舟津／日向ぼこの俳句　太陽の低きと思ふ日向ぼこ　西村舟津／夕時雨の俳句　石庭の石を清めり夕時雨　田中茂治／小春の俳句　老い耄れて終日占むる縁小春　田中茂治／冬に入るの俳句　冬に入る軒田の雀ふつくらと　田中茂治／朴落葉の俳句　朴落葉隠れ遣水奔りをり　野田ゆたか／北窓塞ぐの俳句　北窓を塞ぎ小暗き東司かな　野田ゆたか／落葉尽の俳句　落葉尽き天底抜けの御堂筋　野田ゆたか／新米の俳句　新米のどとんと届く重さかな　林雄次郎／木の実落つの俳句　木の実落つ自在ならざる己が膝　林雄次郎／どんぐりの俳句　どんぐりを握ったままで寝る子かな　林雄次郎／茶の花の俳句　茶の花の一輪挿せし駅に下車　長嶺勇／落葉の俳句　蹲踞を埋めつくせし落葉かな　長嶺勇／小春の俳句　鬨の声引きて小春の東天紅　長嶺勇／紫式部の実の俳句　実式部の終の色得し日和かな　村上唯志／茸の俳句　陵みちの邪険に蹴られ煙茸　村上唯志／猿酒の俳句　猿酒といふ名にひかれ寝酒組む　村上唯志／２０１７年(平成２９年)１１月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。