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4月21日 開催
      学帽の少し大きめ入学児 林 雄次郎
 ぶらんこを押す手加減のありにけり
 
      殉教の島を繋げる灯の朧 稲福昌一
    戒解けし邪鬼祀らる堂うらら
 
      花の昼水占ひの吉と出し 松山寿美
     日の匂ひ運ぶ風あり花大根
 
      花筏淀める水の日を返し 西村舟津
      湖沿ひの花爛漫の岬かな
    転びたる幼すぐ立ち青き踏む 
長嶺 勇
     ただいまと家中響く新入生
 
     入相の鐘鳴り渡り亀の鳴く 田中茂治
     春昼の夢の尻尾を掴みかね
 
  エジソンの碑の暮れなずむ竹の秋 野田ゆたか
       堂塔を浮かべて花の潦

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  岬に託す老の戯れ言昼の蝶
 はからずも卒寿に迎ふ昭和の日
 
入学の俳句 学帽の少し大きめ入学児 林雄次郎。ぶらんこの俳句 ぶらんこを押す手加減のありにけり 林雄次郎。おぼろの俳句 殉教の島を繋げる灯の朧 稲福昌一。うららの俳句 戒解けし邪鬼祀らる堂うらら 稲福昌一。花の俳句 花の昼水占ひの吉と出し 松山寿美。花大根の俳句 日の匂ひ運ぶ風あり花大根 松山寿美。花筏の俳句 花筏淀める水の日を返し 西村舟津。花欄間の俳句 湖沿ひの花爛漫の岬かな 西村舟津。青き踏むの俳句 転びたる幼すぐ立ち青き踏む 長嶺勇。新入生の俳句 ただいまと家中響く新入生 長嶺勇。亀の鳴くの俳句 入相の鐘鳴り渡り亀の鳴く 田中茂治。春昼の俳句 春昼の夢の尻尾を掴みかね 田中茂治。竹の秋の俳句 エジソンの碑の暮れなずむ竹の秋 野田ゆたか。花の俳句 堂塔を浮かべて花の潦 野田ゆたか。蝶の俳句 岬に託す老の戯れ言昼の蝶 岬忠。昭和の日の俳句 はからずも卒寿に迎ふ昭和の日 岬忠。2016年(平成28年)4月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。