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2月26日 開催
     傷つきて恋猫戻る三日ぶり 長嶺 勇
    日もすがら汀みち行く徒遍路
 
     涅槃図の鬼の最も嘆きをり 西村舟津
    色得つゝはや芽柳の縺れ初む
 
      白魚の果なき命水に透く 松山寿美
     盆梅の枝の先まで咲き匂ふ
 
      沖凪ぎて水仙香る島日和 稲福昌一
     托鉢僧繰り出す雪の永平寺
 
      一輪のただよふ気品寒椿 林 雄次郎
    日の射せる峡の鶏舎の軒氷柱
 
     梅林の寺格に適ひ苔むせる 森本恭生
  お瀧場の鎖されしまゝに凍解くる
 
     瀬の音の日ごと高まる猫柳 野田ゆたか
      一湾の闇深めゆく春一番

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
 ノーサイド敗れしラガー地に呻く
 衒ひなく生きて米寿の冬ぬくし
三日の俳句 傷つきて恋猫戻る三日ぶり 長嶺 勇。遍路の俳句 日もすがら汀みち行く徒遍路 長嶺 勇。涅槃図の俳句 涅槃図の鬼の最も嘆きをり 西村舟津。芽柳の俳句 色得つゝはや芽柳の縺れ初む 西村舟津。白魚の俳句 白魚の果なき命水に透く 松山寿美。盆梅の俳句 盆梅の枝の先まで咲き匂ふ 松山寿美。水仙の俳句 沖凪ぎて水仙香る島日和 稲福昌一。雪の俳句 永平寺の俳句 托鉢僧繰り出す雪の永平寺 稲福昌一。寒椿の俳句 一輪のただよふ気品寒椿 林雄次郎。氷柱の俳句 日の射せる峡の鶏舎の軒氷柱 林雄次郎。梅林の俳句 梅林の寺格に適ひ苔むせる 森本恭生。凍解の俳句 お瀧場の鎖されしまゝに凍解くる 森本恭生。猫柳の俳句 瀬の音の日ごと高まる猫柳 野田ゆたか。春一番の俳句 一湾の闇深めゆく春一番 野田ゆたか。ラガーの俳句 ノーサイド敗れしラガー地に呻く 岬忠。冬ぬくしの俳句 衒ひなく生きて米寿の冬ぬくし 岬忠。2015年(平成27年)月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。