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4月26日 開催
      最終便発つ島の門の月朧 稲福昌一
     飛花落花川風荒き通り抜け
 
     樟若葉産土の杜ふくらます 松山寿美
       朝掘といふ筍の瑞々し
 
    かたかごの花初恋の日は遠し 長嶺 勇
   藤垂れてかすかに風を誘ひをり
 
     意を決し派手とも思ふ更衣 林 雄次郎
   木の芽風高さを競ふポプラかな
 
    美吉野の山もろともに花吹雪 森本恭生
      刻々と色移りゆく花夕べ

     狂ほしき落花の湯の只中に 西村舟津
     行厨の飛火野の丘陽炎へる
 
    口ずさむ野崎小唄や菜の花黄 野田ゆたか
     辻褄の合はぬ話も四月馬鹿

・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  土産にせむ浜値と云へる桜鯛
  鎮魂の花咲き満つる九段坂
朧月の俳句 最終便発つ島の門の月朧 稲福昌一。飛花落花の俳句 飛花落花川風荒き通り抜け 稲福昌一。樟若葉の俳句 樟若葉産土の杜ふくらます 松山寿美。筍の俳句 朝堀の俳句 朝掘といふ筍の瑞々し堅香子の花 かたかごの花初恋の日は遠し 長嶺 勇。藤の俳句 藤垂れてかすかに風を誘ひをり 長嶺 勇。衣替えの俳句 意を決し派手とも思ふ更衣 林雄次郎。木の芽の俳句 木の芽風高さを競ふポプラかな 林雄次郎。花吹雪の俳句 美吉野の山もろともに花吹雪 森本恭生。花の俳句 刻々と色移りゆく花夕べ 森本恭生。落花の俳句 狂ほしき落花の湯の只中に 西村舟津。陽炎の俳句 行厨の飛火野の丘陽炎へる 西村舟津。菜の花の俳句 口ずさむ野崎小唄や菜の花黄 野田ゆたか。四月馬鹿の俳句 辻褄の合はぬ話も四月馬鹿 野田ゆたか。桜鯛の俳句 土産にせむ浜値と云へる桜鯛 岬忠。花の俳句 九段坂の俳句 鎮魂の花咲き満つる九段坂 岬忠。2014年(平成26年)4月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。