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2月28日 開催
    大琵琶の道あるごとく鳥帰る 松山寿美
     隠沼の澱みし水に菖蒲の芽
 
    野の風に匂ひ生れて春立てり 稲福昌一
    展示さる踏絵に十字切る少女
 
   春泥の靴そのままに干されあり 長嶺 勇
    芽柳の揺れゐて風の色ほのか
 
    何処か箍緩みし気配寒明ける 西村舟津
    松葉噛み心字ヶ池の薄氷へる
 
     余寒なほ厳しき風の一万歩 門田窓城
      凍返る土を擡げて蕗の薹
 
     箒目に転び出でたる竜の玉 林 雄次郎
 
    潮騒の絶ゆ間なき浜若布干す 野田ゆたか
    島ぬちの日裏日表いぬふぐり
 
・・・・・ 選者 岬   忠 詠 ・・・・・
 
  新しき闇燃えたたせ野火走る
  日時計の余寒の時を刻みをり
鳥帰るの俳句 琵琶湖の俳句 大琵琶の道あるごとく鳥帰る 松山寿美。菖蒲の芽の俳句 隠沼の澱みし水に菖蒲の芽 松山寿美。春立つの俳句 野の風に匂ひ生れて春立てり 稲福昌一。踏み絵の俳句 展示さる踏絵に十字切る少女 稲福昌一。春泥の俳句 春泥の靴そのままに干されあり 長嶺 勇。柳の芽の俳句 芽柳の揺れゐて風の色ほのか 長嶺 勇。寒明けの俳句 何処か箍緩みし気配寒明ける 西村舟津。薄氷の俳句 松葉噛み心字ヶ池の薄氷へる 西村舟津。余寒の俳句 余寒なほ厳しき風の一万歩 門田窓城。蕗の薹の俳句 凍返る土を擡げて蕗の薹 門田窓城。竜の玉の俳句 箒目に転び出でたる竜の玉 林雄次郎。若布干すの俳句 潮騒の絶ゆ間なき浜若布干す 野田ゆたか。犬ふぐりの俳句 島ぬちの日裏日表いぬふぐり 野田ゆたか。野火の俳句 新しき闇燃えたたせ野火走る 岬忠。余寒の俳句 日時計の余寒の時を刻みをり 岬忠。2013年(平成25年)2月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。