d1.gif d2.gif d3.gif
8月26日 開催
    流れゆく雲の軽さや秋立つ日 稲福昌一
     夏草や世界遺産の歴史秘め
 
     一雨が新涼の風連れて来る 松山寿美
     星飛んで消えし稜線闇深く
 
    語尾伸ばせ名残惜みて法師蝉 門田窓城
    手花火に小さき膝の行儀よく
 
     一穢なき高野の空の朴の花 水野惠以
       停車場の柵は枕木秋茜

     蝉時雨湧く清水の舞台かな 西村舟津
     浄域の空を寧しと蜻蛉飛ぶ

     海水着干されて残る波の音 林 雄次郎
    撫子の節ある茎のしなやかに

     遺影との声なき対話盆の月 野田ゆたか
     棚経の唱和在家の遅れがち
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・

  走り根に傾ぎて露の兵の墓
   湖よりの風来る膳の洗鯉
秋立つ日の俳句 流れゆく雲の軽さや秋立つ日 稲福昌一。夏草の俳句 世界遺産の俳句 夏草や世界遺産の歴史秘め 稲福昌一。新涼の俳句 一雨が新涼の風連れて来る 松山寿美。星飛ぶの俳句 星飛んで消えし稜線闇深く 松山寿美。法師蝉の俳句 語尾伸ばせ名残惜みて法師蝉 門田窓城。手花火の俳句 手花火に小さき膝の行儀よく 門田窓城。朴の花の俳句 一穢なき高野の空の朴の花 水野惠以。秋茜の俳句 停車場の柵は枕木秋茜 水野惠以。蝉時雨の俳句 清水の舞台の俳句 蝉時雨湧く清水の舞台かな 西村舟津。とんぼの俳句 浄域の空を寧しと蜻蛉飛ぶ 西村舟津。水着の俳句 海水着干されて残る波の音 林雄次郎。なでしこの俳句 撫子の節ある茎のしなやかに 林雄次郎。盆の月の俳句 遺影との声なき対話盆の月 野田ゆたか。棚業の俳句 棚経の唱和在家の遅れがち 野田ゆたか。露の俳句 走り根の俳句 兵の墓の俳句 走り根に傾ぎて露の兵の墓 西ア佐知。鯉の洗いの俳句 湖よりの風来る膳の洗鯉 西ア佐知。2011年(平成23年)8月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。