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6月24日 開催
    黙々と塩害の地の田を植うる 稲福昌一
     被災地に鈍色重き梅雨の月
 
      息つめて泰山木の花仰ぐ 水野惠以
     境界線覆ふどくだみ花十字
 
      雨が又山烟らせて五月闇 松山寿美
    五月雨の勢ひに廻る水車かな
 
     聳え立つ塔に梅天高からず 西村舟津
    茱萸熟るる柳生の里の廃屋に
 
      萬緑の風萬博の塔揺らす 門田窓城
     桟橋に着くや香りて花蜜柑

     堰音に夕刻の涼ありにけり 林 雄次郎
 
    ほどけゆく舎利礼文の五月闇 野田ゆたか
    梅雨霧の湖渡り来る早さかな
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・

  梅雨桔梗式部庭なる片隅に
  火の山を隠して迅き梅雨の霧
田植の俳句 黙々と塩害の地の田を植うる 稲福昌一。梅雨の月の俳句 被災地に鈍色重き梅雨の月 稲福昌一。泰山木の花の俳句 息つめて泰山木の花仰ぐ 水野惠以。どくだみの俳句 境界線覆ふどくだみ花十字 水野惠以。五月闇の俳句 雨が又山烟らせて五月闇 松山寿美。五月雨の俳句 五月雨の勢ひに廻る水車かな 松山寿美。梅天の俳句 聳え立つ塔に梅天高からず 西村舟津。茱萸の俳句 柳生の俳句 茱萸熟るる柳生の里の廃屋に 西村舟津。万緑の俳句 萬緑の風萬博の塔揺らす 門田窓城。蜜柑の花の俳句 桟橋に着くや香りて花蜜柑 門田窓城。凉の俳句 堰音に夕刻の涼ありにけり 林雄次郎。五月闇の俳句 ほどけゆく舎利礼文の五月闇 野田ゆたか。梅雨霧の俳句 梅雨霧の湖渡り来る早さかな 野田ゆたか。梅雨桔梗の俳句 梅雨桔梗式部庭なる片隅に 西ア佐知。梅雨の霧の俳句 火の山を隠して迅き梅雨の霧 西ア佐知。2011年 (平成23年)6月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。