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5月15日 開催
       潮風の荒きに猛る鯉幟 稲福昌一
      吊橋は独りの歩幅渓若葉
    若葉して柏槙いよよ香を放つ
 
   ひんやりと八十八夜昏れにけり 松山寿美
  ショルダーの肩ずり落ちて町薄暑
     草笛を吹きて青さの残る口
 
   老鴬の鳴き切る谷のしじまかな 林 雄次郎
   落ちて来し雲雀目で追ふ河川敷
    枸橘の隠れ咲くかに路地の垣
 
   園も奥三ツ日来ぬ間に満の銭荷 門田窓城
    龍馬像視線を追へば卯浪立つ
     新緑の濃淡つなぐ峰連らね
 
   新緑に染まりみどりの疏水かな 西村舟津
      聖観音背負ふ若葉の東山
      噴水の起承転結繰り返す
 
   羽ばたきて鋭気満々鵜小屋かな 水野惠以
       奏楽の雲中菩薩風薫る
      薫風や池に写して鳳凰堂
 
・・・・・ 選者 西 ア 佐 知 詠 ・・・・・
 
  奥院に来る人まれや藤の雨
  三弦に読経を修す在五の忌
   葉桜の影を重ねて水奔る
潮風の俳句 鯉幟の俳句 潮風の荒きに猛る鯉幟 稲福昌一。吊橋の俳句 若葉の俳句 吊橋は独りの歩幅渓若葉 稲福昌一。柏若葉の俳句 若葉して柏槙いよよ香を放つ 稲福昌一。八十八夜の俳句 ひんやりと八十八夜昏れにけり 松山寿美。町薄暑の俳句 ショルダーの肩ずり落ちて町薄暑 松山寿美。草笛の俳句 草笛を吹きて青さの残る口 松山寿美。老鴬の俳句 老鴬の鳴き切る谷のしじまかな 林雄次郎。河川敷の俳句 雲雀の俳句 落ちて来し雲雀目で追ふ河川敷 林雄次郎。枸橘の咲くの俳句 枸橘の隠れ咲くかに路地の垣 林雄次郎。せんかの俳句 園も奥三ツ日来ぬ間に満の銭荷 門田窓城。竜馬像の俳句 卯浪の俳句 龍馬像視線を追へば卯浪立つ 門田窓城。新緑の俳句 新緑の濃淡つなぐ峰連らね 門田窓城。琉水の俳句 新緑の俳句 新緑に染まりみどりの疏水かな 西村舟津。東山の俳句 若葉の俳句 聖観音背負ふ若葉の東山 西村舟津。噴水の俳句 噴水の起承転結繰り返す 西村舟津。鵜小屋の俳句 羽ばたきて鋭気満々鵜小屋かな 水野惠以。雲中菩薩の俳句 風香るの俳句 奏楽の雲中菩薩風薫る 水野惠以。鳳凰堂の俳句 薫風の俳句 薫風や池に写して鳳凰堂 水野惠以。選者 西ア佐知。雨の藤の俳句 奥院に来る人まれや藤の雨 西ア佐知。在五忌の俳句 三弦に読経を修す在五の忌 西ア佐知。葉桜の俳句 葉桜の影を重ねて水奔る 西ア佐知。2010年(平成22年)5月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。