１０月１９日　開催

　　　　大阿蘇の噴煙真直ぐ秋晴るる　稲福昌一
　　　　稲架高く能登の海鳴遠ざけり
　　　　　潮風に実りし能登の千枚田

　　　　芒々の蘆原果ての無かりけり　門田窓城
　　　　雲脱ぎて凛とありけり後の月
　　　　　水郷を巡るステージ蘆の花

　　　道草の子やコスモスと丈くらべ　林 雄次郎
　　ゑのころの手持無沙汰や猫の留守
　　　　一個だけ懐にして木の実かな

　　　　　秋高し十歩に尽きる天保山　西村舟津
　　　　藁屑を零し見る間の刈田かな
　　　　　鵙鋭声団地の昼を破りけり

　　　　草々のさやぎにありぬ秋の声　野田ゆたか
　　　一島を染めあげゆける紅葉かな
　　　眼のあふて角伐る鹿の捕はるる

 

･････　選者　西 �ｱ 佐 知　詠　･････

     城垣に歴史の重み秋深し
　色鳥の翔ちて人去り園昏るる
　 一駅を歩きて寺へ野路の秋

秋惜しむの俳句　城址てふ堀の風情に秋惜む　松山寿美。野菊の俳句　遠き嶺の丸みて淡き野菊晴　松山寿美。十三夜の俳句　大寺の甍白じろ十三夜　松山寿美。秋晴れの俳句　大阿蘇の噴煙真直ぐ秋晴るる　稲福昌一。稲架の俳句　稲架高く能登の海鳴遠ざけり　稲福昌一。千枚田の俳句　潮風に実りし能登の千枚田　稲福昌一。芦原の俳句　芒々の蘆原果ての無かりけり　門田窓城。後の月の俳句　雲脱ぎて凛とありけり後の月　門田窓城。芦の花の俳句　水郷を巡るステージ蘆の花　門田窓城。コスモスの俳句　道草の子やコスモスと丈くらべ　林 雄次郎。狗尾草の俳句　ゑのころの手持無沙汰や猫の留守　林 雄次郎。木の実の俳句　一個だけ懐にして木の実かな　林 雄次郎。秋高しの俳句　秋高し十歩に尽きる天保山　西村舟津。刈田の俳句　藁屑を零し見る間の刈田かな　西村舟津。鵙の俳句　鵙鋭声団地の昼を破りけり　西村舟津。秋の声の俳句　草々のさやぎにありぬ秋の声　野田ゆたか。紅葉の俳句　一島を染めあげゆける紅葉かな　野田ゆたか。鹿の角切の俳句　眼のあふて角伐る鹿の捕はるる　野田ゆたか。秋深しの俳句　城垣に歴史の重み秋深し　西�ｱ佐知。色鳥の俳句　色鳥の翔ちて人去り園昏るる　西�ｱ佐知。野路の秋の俳句　一駅を歩きて寺へ野路の秋　西�ｱ佐知。２００８年(平成２０年)１０月の同人俳句結社「木津川俳句会の月例句会の開催報告です。句会同人は、有季定形・文語(旧仮名遣い)を以て伝統的手法で俳句を詠んでいます。管理人は、清月庵主・野田ゆたかです。